SUPER GT 2024 第8戦 レースレポート
予選:3位 | 決勝:1位 |
開催 サーキット |
モビリティリゾートもてぎ(栃木県茂木町) | |
日時 | 11月2日(土) | 11月3日(日) |
来場者 | 12,300人 | 30,000人 |
天候 | 雨 | 晴れ |
気温 | 17℃ | 21℃ |
路面温度 | 19℃ | 29℃ |
予選:レース内容
雨模様となった公式予選で、
山下健太が渾身のアタック。
総合タイムで3番手を勝ち取る。
シーズン7戦目となった今大会では、獲得点数に応じて課せられるサクセスウェイトが1ポイントにつき1kg(通常は2kg)に半減され、36号車は燃料リストリクター制限が入る53kgを積んで、もてぎ大会に挑んだ。2日(土)の公式練習は朝から雨模様となったが、36号車は走り出しから速さをみせ、公式練習では3番手につけた。
午後になると今年初となるウエットコンディションのもと、合算タイム方式の公式予選が行われた。坪井が担当したQ1ではトップから1.6秒遅れの8番手タイムに終わり、午前の好調さが感じられない走りとなった。短いインターバルのなか、チーム総出で原因究明にあたり、Q2開始直前に問題点を発見。対策を施して、山下がマシンに乗り込んだ。コース上が混雑し、思うようにタイムアタックができない場面があるなか、最終ラップで好タイムを記録し、1分48秒178で2番手タイムを記録。2人合わせた総合タイムで3番手につけ、チャンピオン争いをするライバルに対しても優位なスタート位置を手にした。
Driver | Q1 | Q2 |
坪井 翔 | P8/1’50.910 | ー |
山下 健太 | ー | P2/1’48.178 |
予選:ドライバー・エンジニアコメント
坪井 翔
36号車ドライバー
予選Q1での問題点を
見つけられたのが良かった。
公式練習から調子が良かったですし、僕たちとしては予選がウエットコンディションというのは好都合でしたが、思ったようにアタックができませんでした。短い時間のなかでその原因を突き止めることができたので、山下選手がより良い状態でQ2に臨むことができ、総合3位獲得に繋がったのだと思います。
山下 健太
36号車ドライバー
坪井選手の助言のおかげで、
良いアタックができました。
本来はもっと早い段階でタイムを出す予定でしたが、前のクルマに詰まったことで最終ラップにかけるしかない状況となりました。坪井選手の助言もあって、本当に良いアタックができました。チーム全員で獲った3位だと思います。
吉武 聡
レースエンジニア
ドライバーの2人が
良い仕事をしてくれました。
公式練習でクルマの合わせ込みは出来ていましたが、Q1でタイヤが温まりきらず、思うようにタイムが出せませんでした。その対策をしてQ2に臨んだ結果、総合3番手を獲得できて良かったです。チャンピオン争いを考えると非常に大きな結果です。
伊藤 大輔
チーム監督
我々の強さを発揮できた
素晴らしい予選でした。
Q1でタイムを縮められなかったのですが、状況を把握してQ2に向けて反映させることができたのが大きかったです。タイトル争いを考えると好位置からスタートできるので、決勝レースでも結果として形に残せるようにしたいです。
決勝:レース内容
序盤からライバルを圧倒し、
独走で今季2勝目をマーク!!
18点リードで最終戦鈴鹿へ。
前日の雨から一転、3日(日)は雲ひとつない青空が広がったモビリティリゾートもてぎ。3番グリッドにつけた36号車は、坪井がスタートを担当した。いつもであれば途中のピットストップを他車より遅らせるような戦略をとるが、今回は選択しているタイヤの特性を考慮して、前半から積極的に仕掛けていく作戦で臨んだ。
坪井は前を走る2台の背後についてチャンスを伺うと、トラブル車両を回収するために導入されたフルコースイエローが解除されたタイミングを利用し、11周目にトップに躍り出た。ここからは燃費セーブを意識しながらも後続を引き離す走りを披露し、18周目には2番手に対して9.6秒のリードを築いた。
24周目にピットインし山下に交代。後半スティントも引き続き快調な走りで周回を重ねていき、最終的に20.5秒の大差をつけて今季2勝目を挙げた。
これにより36号車は合計74ポイントに伸ばし、ライバルとのポイント差を大きく広げた状態で最終戦の鈴鹿大会に向かう。
Driver | Race Result | Fastest Lap |
坪井 翔 | P1 | 1’40.160 |
山下 健太 | 1’41.382 |
決勝:ドライバー・エンジニアコメント
坪井 翔
36号車ドライバー
燃費を意識しながら
プッシュし続けました。
こんなに上出来でいいのかと思うぐらいの結果を残せたと思います。早めにピットインすることは決まっていたので、FCYのタイミングでチャンスが来てトップに立ってからは逆算してタイヤを使ってリードを広げることができました。
山下 健太
36号車ドライバー
こんなに上手くいくとは
思っていなかったです。
前半の坪井選手が10秒のリードを築いてくれて、僕のスティントでさらに10秒引き離すことができたので、これ以上ないレースでした。ポイントのことを意識するとリズムがおかしくなりそうなので、最終戦は今季3勝目を飾ることに集中していきたいです。
吉武 聡
レースエンジニア
序盤から作戦通りに
前に出られたのが良かった。
今回選んでいたタイヤが柔らかめだったので、坪井選手が前半で前に出て、後半の山下選手はタイヤを労って走行するプランで臨みました。もてぎは抜きづらいコースなので、FCYのタイミングをうまく使えたことが良かったです。
伊藤 大輔
チーム監督
タイトル争いで
大きなステップを踏めた。
燃料リストリクター制限があったので、正直どこまで戦えるか分かりませんでした。結果的に予選であのポジションを獲得できたことで、良い形でレースを進めることができました。坪井、山下ともに完璧な仕事をしてくれました。
舘 信秀
チームオーナー
今回の36号車は予想以上のレースをしてくれました。サクセスウェイトなどを考えると、予選では雨に救われて3位が獲れたと思っていたので、決勝はそう簡単に行かないだろうと思っていましたが、前半からトップに立って、後半はリードを広げていく展開を見せてくれました。優勝は期待していましたけど、これだけ独走できるとは思っていなかったです。次の鈴鹿でしっかりとチャンピオンを決めたいと思います。最終戦もたくさんの応援をよろしくお願いいたします。