SUPER GT 2022 第8戦 レースレポート

予選:14位 決勝:6位
開催
サーキット
モビリティリゾートもてぎ(4,801m)
日時 11月5日(土) 11月6日(日)
来場者 13,500人 26,000人
天候 晴れ・ドライ 晴れ・ドライ
気温 16-15℃ 16-18℃
路面温度 27-21℃ 27-27℃

予選:レース内容

2022年のSUPER GT第8戦、最終戦の舞台はモビリティリゾートもてぎ。ポイントランキングの上位6台がチャンピオン獲得の権利を有している。TGR TEAM KeePer TOM’Sの37号車は、38点を獲得しており、現在ランキング5位。トップから20点の大差があるが、予選と決勝の展開如何では、チャンピオン獲得のチャンスが消えたわけではない。可能性を信じて乗り込んだもてぎだったが、走り始めの練習走行から、予想外の状況に直面せざるを得なかった。最終戦に向けて行ってきたセッティングとチョイスしたタイヤのマッチングが外れ、絶対的なグリップが得られないためタイムが伸びず、その状況下でもセッティングを進めて予選に臨んだが、15台中14位という厳しい結果となった。しかし、決勝の結果次第ではチャンピオンの可能性はまだ残っている。

●公式練習の段階からタイヤのグリップが低い状況が発覚した。
●ソフト系、ハード系のタイヤ共にトライをしても大きな違いはなく、確かなグリップが得られないという問題に直面してしまった。
●Q1を宮田莉朋が担当した。
●予選に対してチョイスしたのは、ソフトタイヤ。
●この季節にしては、気温、路面温度が高めの状況となっていたが、タイヤのウォームアップが思い通りにはいかず、通常よりも多く周回が必要だった。コースインしてから4周目、5周目でアタックをかけたが、トップから1秒以上遅れて、Q1敗退となってしまった。
●机上の計算では決勝で優勝し、展開次第、ランキング上位陣がポイント獲得圏外という結果如何では、まだチャンピオンの可能性は残されているが、かなり厳しい状況となった。
●サッシャ・フェネストラズの予選での走行チャンスはなくなってしまった。

DriverQ1Q2
サッシャ・フェネストラズ
宮田 莉朋P14 1’36.886

予選:ドライバー・エンジニアコメント

サッシャ・フェネストラズ

37号車ドライバー

今回予選のアタックは、莉朋が行ったけど、練習走行から調子が良くなくて、どうしたら良いのか困ってしまうほどだった。おそらくはタイヤに起因するところが大きかったと思っている。事前テストもあったけど、そこでテストした結果と今回持ち込んだタイヤが今日のコンディションに全然マッチしてくれなかった。今シーズンで一番最悪、予想外の結果だ。端的に言うとグリップ感がものすごく低い。チームが予選に向けて大きくセッティングを変えてくれて、少しは良くなっていると莉朋から聞いている。それをボクはチェックできていないので、明日のフリー走行でトライするしかない。

宮田 莉朋

37号車ドライバー

事前のテストではここまで遅くはなかったし、悪くもなかったですね。予選までに大きくセッティング変更を行い、間に合わせてくれたチームに感謝します。マシンのバランスは良くなっているのですが、それによって1秒も2秒も速くなってくれてはいないので、それが問題ですね。Supraの中でQ2に進出できているのは、ヨコハマタイヤを履いた19号車だけなのですが、他のSupraの中でもTOM’Sの2台は遅いので、タイヤだけではなくて、マシンのセッティング面でも改善しなくてはならなかったのかなと思っています。残念な結果となってしまいましたが、改善された部分はあるので、その点を活かして決勝に臨みます。

大立 健太

レースエンジニア

今回の持ち込みセッティングとタイヤのマッチングが悪かった。その中でタイヤの状況に合わせこむようにセッティング変更していったのですが、大きく変えてもグリップ感が出てくれずに終わってしまいました。タイヤの温まりが悪く、当然グリップが発動してくれない。ウォームアップ後にアタックをかけてもタイヤの表面はサラサラで、新品タイヤをスクラブ=皮剥きしただけの状態にしかなっていなかった。決勝に向けてのロングラップでも、ほとんどグリップ感がないので、滑りながら走行している状態で、アンダーステアもオーバーステアも出る。予選に向けてセッティングで良い点も見つかっているので、そこを活かして決勝に臨みます。

山田 淳

チーム監督

TOM’Sの2台が最後尾に位置してしまいました。練習走行の走り出しから、何かいつもと違うぞという気配があって、それがどんどん悪い方向にばかり行っていました。タイヤのレンジが大きく異なっていた。細かな部分、特にコンパウンドは、各チーム異なっているのですが、Supraではヨコハマゴム装着車だけがQ1を突破できたという状況でした。サーキットに来てから普段では考えられないほど大きなセッティング変更をしています。それでもこの結果となってしまいました。決勝では順位を上げることだけに集中するしかない。最終戦では何が起こるかわからないので、諦めずに頑張るだけです。

決勝:レース内容

2022年シーズンのクライマックスは、厳しい状況の中からスタートし、ひたすら上位を目指し順位アップする決勝だった。序盤はスタートポジションをキープ。8周目のマルチクラッシュを避けてポジションを上げた。レースの序盤で度重なるアクシデントが起こって荒れたレース展開だった。その状況下で生き残ってポイント獲得圏内へ進出して行った。フルコースイエロー、セーフティーカーが導入され、リスタートがレースの3分の1を過ぎていたので、全体の流れと同調してピットインし、ドライバー交代。ロングスティントとなった中で順位アップに成功。14番手グリッドからスタートし、ポジションを8つ上げて6位でフィニッシュした。サッシャ・フェネストラズは、来シーズン、フォーミュラEに参戦することが決定しており、一旦日本のシリーズからは離れることとなった。

●サッシャ・フェネストラズがスタートドライバーを担当した。
●スタートで順位アップすることはできなかったが、オープニングラップの第5コーナーで1台がスピンして、1ポジションを上げた。
●タイヤの温まりが良くなく、グリップレベルも高くはなかったが、タイヤの摩耗、デグラレーションが進まなかったのでペースは安定して周回を重ねることができた。
●8周目で起こったマルチクラッシュを避けることができ、ここで9位に順位アップ。
●セーフティーカー導入後20周目にレース再開。23周してピットインし、宮田莉朋に交代。9位のままレースに復帰。
●宮田は、40周のロングスティントを任されて、39周、50周目、そして61周目に順位を上げて6位フィニッシュを果たした。
●37号車は、ドライバーランキング6位。チームランキング6位で2022年シリーズを終了した。

Driver Race
Result
1s / Fastest Lap 2s / Fastest Lap
サッシャ・フェネストラズ P6 1’40.360
宮田 莉朋 1’40.884

決勝:ドライバー・エンジニアコメント

サッシャ・フェネストラズ

37号車ドライバー

スタート直後からとてもタフなレースだったし走行だった。決勝直前のウォームアップで初めて新たなセッティングを施したマシンにトライしたが、グリップレベルは依然として低いと思った。苦しいレース展開になるだろうと思っていたら、その通りだった。スタートで一つだけ順位を上げられたのは、8号車が5コーナーでスピンしていたからだった。マルチクラッシュにも遭遇しなかったので、そこでまた順位を上げられた。自ら順位を上げられなかったのは悔しかったけど、莉朋が頑張ってくれて6位まで上がれたのは最高だった。ボクにとって日本での最後のレースで勝てなかったのは残念だけど、ポイントを獲得できたのは良かった。

宮田 莉朋

37号車ドライバー

やはりタイヤのグリップはそれほど高くはなかったです。でも、摩耗、デグラレーションが少ないおかげで、コンスタントにラップタイムを刻めたのは良かったですね。燃費走行を行ってもペースが良かったから順位を上げられたのだと思います。マルチクラッシュは、サッシャがうまく避けてくれたので、巻き込まれなくて済みました。シーズンを通してサッシャと最年少コンビで戦い、経験も少ない中で、良い時には勝てたし、もっと経験を積めば必ずチャンピオンに手が届くと思っています。サッシャとはこのレースが最後になると思うのですが、将来はボクがヨーロッパに行って、彼と戦うことになれば嬉しいなと思っています。

大立 健太

レースエンジニア

結果として6位まで上がれたのは、良かったと言えば良かったのですが、タイヤのグリップが高くない代わりにデグラレーション少なく、コンスタントなペースで走れたのが良かったですね。アクシデントに巻き込まれることなく、サッシャがミニマムラップでピットインし、その後を莉朋に託しましたが、ペースが安定していたので順位を三つ上げてくれました。セーフティーカーが入らなかったら、もっと順位アップできていたかもという思いもありますが、予選14番手からここまで追い上げられたことを良しとしています。

山田 淳

チーム監督

何とか順位アップしてフィニッシュすることができました。我々としてはこれが精一杯ですね。6位フィニッシュは、予選の状況を考えると良いのですが、同じSupraの14号車が11番手から3位まで順位アップしているので、Supraの中で一番になる目標は達成できませんでした。莉朋の順位アップが早い仕掛けであれば、タイヤのグリップを残しながら、もう一台抜けたかな…5位になれたかな…という思いもあります。今シーズン最年少コンビで1勝することもでき、これからさらに強くなって欲しいです。そして、日本で最後のレースとなったサッシャについては、世界の舞台で頑張ってもらいたいですね。

舘 信秀

総監督

14番手のグリッドから6位まで順位を上げ、予選と決勝がこれほど違う状況も珍しい。荒れた展開のレース序盤でアクシデントに巻き込まれなかったのはラッキーだった。後方グリッドからスタートしたことが幸いしたのは皮肉なことだが、それによって最終的に順位をアップできた。サッシャと莉朋というGT500クラス最年少コンビは、今シーズン1勝を挙げることができた。とても良いコンビネーションなのだが、サッシャは来シーズンはフォーミュラEにチャレンジする。健闘を祈る。そして成長著しい莉朋の来季にも期待している。チームを支えていただいたトヨタさん、スポンサーさん。そしてファンの皆さんに御礼申し上げます。

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