SUPER GT 2024 第3戦 レースレポート

予選:1位 決勝:1位
開催
サーキット
鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)
日時 6月1日(金) 6月2日(土)
来場者 17,500人 25,000人
天候 晴れ 晴れ時々曇り
気温 26℃ 24℃
路面温度 45℃ 31℃

予選:レース内容

公式練習からの好調さを維持し、
予選では笹原とアレジが攻めの走りで
初のポールポジションを奪う。

 前戦ではポイントを獲得できず終わった37号車。そこでの反省点を踏まえ、マシンのセッティングを見直して鈴鹿大会に臨んだ。朝から晴天に恵まれたなかで行われた公式練習では、笹原とアレジが力強い走りを披露。最終的に1分48秒836を記録し、トップから0.004秒差の2番手でセッションを終え、良い手応えを掴んだ。
 午後の公式予選では笹原がQ1を担当。コース幅をいっぱいに使った攻めの走りでタイムを更新していき、1分45秒434で2番手以下に0.226秒の差をつけてトップタイムを記録した。続くQ2ではアレジが出走すると、スプーンカーブの出口で走路外走行寸前のところまで攻め込むドライビングを披露。1分46秒439で3番手タイムとなったものの、合算タイムではライバルを上回り総合トップに。2人にとって初のポールポジションに輝き、37号車としてもDeloitteのカラーリングとなってから初めての予選トップを記録した。

DriverQ1Q2
笹原 右京P1/1’45.434
ジュリアーノ・アレジP3/1’46.439

予選:ドライバー・エンジニアコメント

笹原 右京

37号車ドライバー

クルマとタイヤが最適だった。
とにかくチームに感謝したい。

昨年も予選Q1でトップタイムを記録したことはありましたが、なかなか思い通りのパフォーマンスが出せず、結果に繋がらない時期が続きました。今回、チームがクルマを見直してくれたおかげですごく良くなっていました。あとは僕たちがミスなくアタックするだけだと思っていました。

ジュリアーノ・アレジ

37号車ドライバー

本当に『嬉しい!』の一言。
みんなに感謝しています。

朝の走行ではロングランがメインで、予選を想定した走行をしていなかったので不安はありましたが、クルマの調子が本当に良かったので、僕もやれるだけのことはやろうと思いました。スプーンカーブの2つ目はギリギリでしたけど、ポールがどうしても欲しかったので攻めていきました。

大立 健太

レースエンジニア

ドライバーとチームが、
良い流れで進んでいきました。

今回はベースセッティングで進めていったことが全体的に良い方向に向かいました。ドライバーの2人もすごく乗れていて、笹原選手のQ1トップに続くように、ジュリアーノ選手も良い走りをしてくれました。その結果ポールポジションを獲得することができました。

ミハエル・クルム

チーム監督

ミラクルのような一日。
全てが完璧でした。

前回は非常に苦戦しましたが、そこからみんなが一生懸命頑張って改善してくれました。その効果が朝の走行から表れていましたし、タイヤの選択もうまくいっていました。ドライバーの2人もミスなく良い走りをみせてくれたし気迫を感じました。本当に素晴らしい一日だったと思います。

決勝:レース内容

中盤にライバルの猛追を受けるも、
全員がミスのないレース運びを披露。
笹原とアレジが悲願の初優勝を飾る。

 決勝レース前のウォームアップ走行では雨によりウエットコンディションとなったが、その後に天候が回復してドライコンディションでレースが始まった。ポールポジションの37号車は笹原がスタートを担当し、後続に対してリードを築いていく。1時間が経過した33周目に最初のピットストップを行い、笹原が第2スティントも継続したが、クルマに小さなトラブルが発生した影響でペースが上がらず、2番手のライバルが背後に迫る展開となった。
 ポジションを守りきって残り1時間を迎えた60周目にピットインしアレジに交代。ライバルの先行を許したものの、そのチームがペナルティを受けたため、37号車は再びトップに返り咲いた。アレジは安定したペースで周回を重ね、92周でゴール。ドライバー2人にとってはGT500クラス初優勝となったほか、37号車としては2022年Round4以来となるトップチェッカーを受けた。

Driver Race
Result
Fastest Lap
笹原 右京 P1 1’49.687
ジュリアーノ・アレジ 1’50.507

決勝:ドライバー・エンジニアコメント

笹原 右京

37号車ドライバー

最後は祈るような思いで
応援していました。

『いつ勝てるのだろうか』と思う時もありましたが、自分たちを信じて頑張ってきて良かったです。
1スティント目は予想以上にうまくいきましたが、2スティント目は小さなトラブルが発生して苦労しました。何とかトップを守りきってジュリアーノにクルマを託すことができました。

ジュリアーノ・アレジ

37号車ドライバー

今回は全員がミスなく、
クルマをゴールに運べた。

ピットでドライバー交代を待っていた時は緊張しました。優勝するか2位になるかという状況がわかっていたので、とにかくピットアウト後のウォームアップに集中しようと思っていました。ライバルのペナルティは残念でしたが、こうして勝つことができてチームのみんなに感謝したいです。

大立 健太

レースエンジニア

2人のドライバーが頑張ってくれて、
出来すぎの内容でした。

2スティント目に小さなトラブルが発生して、予想以上に苦しい展開になりました。その中でも笹原選手が必死に耐えてくれて最終スティントに繋いでくれたのは大きかったと思いますし、ジュリアーノ選手も追われる展開のなかでしっかりと頑張ってくれました。

ミハエル・クルム

チーム監督

昨日のポールポジションが
偶然ではなかったと証明できた。

優勝することができてすごく嬉しいです。トップを争っていたライバルにペナルティが出たという運もありましたが、レースを振り返ると終始速さがありました。右京は難しい状況の中で2スティントを走りきってくれて、ジュリアーノもしっかりとリードを守ってくれました。

舘 信秀

チームオーナー

今回の37号車は予選から流れに乗れていたというのが、ひとつの勝因だと思います。決勝レースでは相手のペナルティがあってトップに返り咲いたラッキーはありましたけど、運も実力のうちです。今回はミスやトラブルもなく、良い仕事をしてくれました。特にドライバーの2人はこの優勝で吹っ切れて、さらに頑張ってくれるのではないかと期待しています。予選でのポールポジションも嬉しかったですが、優勝も飾ることができて信じられないという気持ちです。
これで37号車も燃料リストリクターが入って厳しい戦いになっていきますが、次戦も精一杯頑張りますので、引き続きたくさんの応援をよろしくお願いいたします。

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