SUPER GT 2024 第5戦 レースレポート
公式練習:14位 | 決勝:1位 |
開催 サーキット |
スポーツランドSUGO(宮城県村田町) | |
日時 | 9月21日(土) | 9月22日(日) |
来場者 | 8,900人 | 16,000人 |
天候 | 雨 | 雨のち曇り |
気温 | 16℃ | 20℃ |
路面温度 | 20℃ | 24℃ |
予選:レース内容
悪天候により、予選中止。
公式練習の結果が採用され、
14番グリッドから追い上げ狙う。
8月末に予定されていたRound5鈴鹿が、台風10号の影響により12月に延期となり、約1ヶ月半のインターバルを経てシーズン5戦目としてRound6が行われた。舞台となるスポーツランドSUGOは、大会前日から不安定な天候で、予選日は朝から強い雨が降り続いた。
公式練習では笹原が主に走行を担当。午後の公式予選が中止になった場合、このセッションでの結果がグリッド順になるため、タイムの更新を狙っていった。37号車陣営は予選を見越してソフト側のタイヤを温存する作戦をとり、ミディアム側のタイヤでペースアップを狙ったが、アクシデントが続出し、何度も赤旗が出される状況のなか、思うようにタイムを更新できず、最終的にトップから7秒差の14番手に終わった。
午後に入ってからさらに雨脚が強くなり、予選開始時間を10分ずつ遅らせて様子を見るも、天候の回復が見込めないことから、15時15分過ぎに予選中止が決定。37号車は14番手から逆転を目指す。
Driver | 公式練習 ※悪天候により予選中止。公式練習順位でグリッド決定。 | ー |
笹原 右京 | P14/1’32.665 | ー |
ジュリアーノ・アレジ | ー | ー |
予選:ドライバー・エンジニアコメント
笹原 右京
37号車ドライバー
タイヤの温まりに
時間がかかったのがすべてです。
他のチームと比べると僕たちは比較的良かった方だと思いますが、タイヤのウォームアップにすごく時間がかかりました。結果論ですが、ソフトタイヤを履いておくべきだったと思うので、そこはチームとしては反省点だったと思います。
ジュリアーノ・アレジ
37号車ドライバー
予選ができなかったのは残念。
とにかく追い上げるしかない。
悪天候の影響で予選ができなかったことは残念です。僕は今日一周も乗っていないので、特にコメントできることはありませんが、14番手と後方からスタートすることになりました。頑張って追い上げていければと思います。
大立 健太
レースエンジニア
予選ができていれば、
結果も違ったかもしれません。
難しい一日でした。タイヤが温まらないとドライバーから連絡が入っていましたが、監督と相談してミディアムのまま行きました。結果的にはソフトを履いておくべきだったのかなと思うので、もう少しうまくやれたかなという気持ちです。
ミハエル・クルム
チーム監督
予選のためにタイヤの温存を
選択した僕の責任です。
予選が出来なかった場合、公式練習での結果が決勝グリッドになるかもしれないことは分かっていましたが、予選があるかもしれないと思ってソフトタイヤを温存しようと決めました。でもその判断は僕の失敗だったと思います。
決勝:レース内容
笹原が追い上げをみせ、
アレジが逃げ切る展開。
総合力で今季2勝目を飾る!!
決勝日も朝から大雨となり、決勝レースは天候の回復を待って予定より約1時間遅れて開始された。14番グリッドの37号車は笹原がスタートを担当し、序盤から積極的に前を走るライバルに仕掛けていき、23周目には4番手に浮上した。コース上にストップ車両が発生しセーフティカーが導入。これで前方との差が縮まると、再開後もライバルを追い抜いていき37周目の馬の背コーナーでトップに立った。
笹原は42周目にピットインしアレジに交代。路面も乾き始めていたこともありスリックタイヤに交換する。ここでメカニックたちが迅速に作業を済ませたことで、先にピットを終えていたライバルよりも前でコースに復帰。事実上のトップを守った。再開後はライバルに迫られる場面があったものの、アレジが堅実な走りを披露。終盤にはライバルとの差を広げていく力強さを発揮し、最終的に19.9秒の大差をつけて今季2勝目を飾った。これにより36号車に対して1ポイント差に迫るランキング2番手に浮上。チャンピオン争いに名乗りを上げた。
Driver | Race Result |
Fastest Lap |
笹原 右京 | P1 | 1’20.786 |
ジュリアーノ・アレジ | 1’15.170 |
決勝:ドライバー・エンジニアコメント
笹原 右京
37号車ドライバー
とにかく“嬉しい”の
一言に尽きます。
最初は気合いでいったというか、とにかくチャンスが出てくるまで耐えていきました。その結果、周りと違う戦略を取れましたし、セーフティカー導入もあってトップまで追い上げることができました。ピットに入ったタイミングも完璧でした。
ジュリアーノ・アレジ
37号車ドライバー
チームみんなの頑張りで
得られた優勝です。
僕のスティントではスリックタイヤを履いてピットアウトしましたが、コースが完全に乾いているわけではなかったので、けっこう大変でした。FCYとSCが出ている間にタイヤを温めることができたのが大きかったです。
大立 健太
レースエンジニア
笹原の頑張りが、
きっかけになりました。
天候の状況を見て、路面が乾いていく方向にターゲットを絞って車の調整やタイヤ選択をしていたので、前半はある程度厳しくなることは覚悟していました。その中で笹原が良いペースで走ってくれて順位を上げてくれました。
ミハエル・クルム
チーム監督
一番のポイントは
ピット作業の速さでした。
SUGOのレースは何が起こるかわからないので、諦めずにレースに臨みました。周りと異なるタイヤ選択で最初は苦しかったですが、中盤で追い上げることができましたし、ジュリアーノも頼もしい走りをみせてくれました。
舘 信秀
チームオーナー
予選日は37号車のメンバーがどんよりとした雰囲気になっていましたが、決勝では2人とも速さを見せてくれました。前半スティントの右京も素晴らしかったですし、後半のジュリアーノは本当に良い走りをしてくれました。特にRound3鈴鹿で初優勝をしてから、たくましくなった印象で、SUGOでの2勝目というのは今後に向けても大きな意味を持ってくると思います。
36号車とランキング1位・2位を独占できるという、理想の展開となりました。この勢いで次戦も頑張りますので、引き続きたくさんの応援をよろしくお願いいたします。