SUPER FORMULA 2023 第3戦 レースレポート
カーナンバー | 予選 | 決勝 |
#36 | 11位 | 8位 |
#37 | 12位 | 1位 |
開催 サーキット |
鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市) |
日時 | 4月22日(土)・23日(日) |
来場者 | 25,500人 |
天候 | 晴れ |
気温 | 19℃・21℃ |
路面温度 | 34℃・36℃ |
予選:レース内容
宮田はQ2で5番手タイムを出すも、走路外走行の判定を受け、12番手に降格。
アレジはQ1で好タイムを記録し、11番グリッドを獲得する。
今回は、通常の1レース開催で、土曜日に公式予選、日曜日に決勝レースを行うスケジュールで開催された。この日の鈴鹿サーキットは、朝から青空が広がる天候となったが、時折突風を伴う強い風が最終コーナーから第1コーナー方面に吹いており、その中でマシンをコントロールするため、ライバルを含め各車ともセットアップに苦慮していた。
予選Q1Aグループに出走した宮田は、序盤からトップに近づく走りを披露。1分36秒705を記録して2番手通過を果たした。続くQ1Bグループ出走のアレジは、フリー走行から順調な走りをみせていたが、その流れを予選でも維持し、1分36秒893でこちらも2番手で通過している。
2台がポールポジションを目指して挑んだQ2、宮田は1分36秒146で5番手タイムを記録。しかし、スプーンコーナー出口で走路外走行の判定を受け、該当タイムが抹消され正式結果では12番手に。アレジもタイムを伸ばせず、11番手に終わった。
Driver | Car No. | Q1 | Q2 |
ジュリアーノ アレジ | 36 | P2(B Gr.)/1’36.893 | P11/1’37.060 |
宮田 莉朋 | 37 | P2(A Gr.)/1’36.705 | P12/1’53.858 |
予選:ドライバー・エンジニアコメント
ジュリアーノ アレジ
36号車ドライバー
Q2では自信があっただけに残念だが、決勝に向けて良いスタートが切れた。
朝からポテンシャルがあり、Q1でのフィーリングも良かったです。Q2に向けても、けっこう自信がありました。ただ、路面のコンディションがだいぶ変わってしまって、うまくタイムを出せませんでした。そこは残念ですが、決勝に向けて良いスタートが切れたと思います。
宮田 莉朋
37号車ドライバー
自分がミスしたせいで、ペナルティを受け、チームやスポンサーの皆様に申し訳ないです。
朝からあまり調子は良くなかったですが、予選では普通にいけばQ2まで行けるかなと思っていました。しかし、自分のミスのせいでペナルティが出てしまい悔しいです。応援してくださる皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです。決勝は周りが早めにピットインすれば、チャンスは出てくると思っています。
大立 健太
36号車レースエンジニア
良いクルマに仕上がりつつある。
ピット戦略なども駆使して、前に出たい。
今回は、ジュリアーノもよく頑張ってくれました。富士もそうでしたけど、クルマの仕上がりについては、3月のテストでのデータなども活用して、良いところに来ていると思っています。抜きにくいコースですが、ピット戦略をうまくやって、上位まで行きたいです。
小枝 正樹
37号車レースエンジニア
色々と試す中で、まとめ切れなかった。
決勝前のフリー走行を有効活用したい。
クルマに関しては、あともう少しのところが決まりきらない感じでした。朝から色々なことをトライしていたのですが、そこをうまくまとめ切れていない状態です。決勝前のフリー走行も30分しかないので、しっかり有効活用して、レースに臨みたいです。
決勝:レース内容
レース終盤に強力なライバル2台をパス!
宮田が、念願のSF初優勝を飾る。
アレジも、早めのタイヤ交換戦略で3ポジションアップの8位入賞。
スタート直前にグリッド上で他車にトラブル車両が発生し、フォーメーションラップをやり直し、1周減算の30周でレースが行われた。12番グリッドの宮田は、スタートから着実にポジションを上げていき、7周目には8番手に浮上。10周目を過ぎて、前のライバルがピットインするなか、宮田は後半までタイヤ交換を引っ張る作戦を選び、好ペースでトップを追いかけた。
20周目にアクシデントが発生し、セーフティカーが導入。そのタイミングで、宮田はタイヤ交換を済ませ、3番手でコースに復帰した。24周目にレースが再開されると、26周目にリアム・ローソン、29周目に坪井翔をオーバーテイクする大逆転劇を見せ、スーパーフォーミュラ初優勝を飾った。
11番手スタートのアレジは、10周目にタイヤ交換を済ませる作戦でレースを展開。思うようにペースを上げられなかったものの、スタート順位から3つポジションを上げ、8位フィニッシュ。ポイント獲得となった。
Driver | Car No. | Race / Fastest Lap |
ジュリアーノ アレジ | 36 | P8/1’40.632 |
宮田 莉朋 | 37 | P1/1’40.049(Fastest Lap) |
決勝:ドライバー・エンジニアコメント
ジュリアーノ アレジ
36号車ドライバー
ポイントは獲得できたが、ペースがあまりよくなかった。
ポイントを獲得できたことは良かったですが、内容をみると、うまくレースを進めることができなかったと感じています。もう少しタイムを稼げるところがあると思うので、次戦に向けて、その辺を改善していきたいなと思います。ここから、さらにステップアップしたいです。
宮田 莉朋
37号車ドライバー
ようやく優勝できて嬉しい。
スポンサーやファンの皆様に感謝。
ようやく優勝することができました。チームの皆さん、スポンサーの皆さん、応援してくださるファンの皆さんには、長い間、お待たせしてしまいました。予選では自分のミスで12番手からのスタートとなり、まさか優勝できるとは思ってもいませんでした。本当に嬉しいですし、感謝しかありません。
大立 健太
36号車レースエンジニア
ピット後の位置取りが良かっただけに、この結果は、満足できません。
ポイントを獲ることはできましたが、満足いく内容ではありませんでした。ピットアウト後は周りに誰もいなくてタイムを上げられる状況でしたが、そこでのペースが安定しなくて、思ったようにポジションを上げられなかったのが残念でした。そこは彼の改善を期待したいです。
小枝 正樹
37号車レースエンジニア
最後はちゃんと抜き切ってくれた。
ようやく結果を出せて、ホッとしています。
もともと後半までピットを引っ張る作戦にすると決めて、スタートしました。最後はよく追い抜いてきてくれましたし、彼の強さが出たなと思います。宮田に速さがあるのは分かっていましたから、それが実を結んでようやく結果を出すことができて、ホッとしています。
舘 信秀
チーム監督
予選のポジションを考えると、今回はまさか優勝するとは思っていませんでした。できれば表彰台圏内でフィニッシュ、最低でもポイントは獲ってほしいなと思って、見守っていました。
宮田は、今まで勝てそうで勝てない時が続いていましたが、こういう選手は一度勝つと次回以降も良いレースをしてくれることがあるので、そういう意味では、良い結果が出たなと思っています。
ジュリアーノもポイントを獲得してくれました。1台が優勝して、もう1台もポイントを獲得してくれる、本当に出来過ぎと言っても良い結果でした。応援してくださる皆様に、ようやく嬉しい報告ができました。また次戦以降も、たくさんのご声援をよろしくお願いいたします。