2024 SUPER FORMULA 第1戦 レースレポート
カーナンバー | 予選 | 決勝 |
#36 | 10位 | 11位 |
#37 | 20位 | 15位 |
開催 サーキット |
鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市) |
日時 | 3月9日(土)・10日(日) |
来場者 | 33,000人(土曜13,000人/日曜20,000人) |
天候 | 晴れ時々曇り・晴れ |
気温 | 8℃・12℃ |
路面温度 | 18℃・22℃ |
予選:レース内容
雪がちらつく極寒の中で予選が行われ、
新加入の坪井は10番手を獲得。
笹原は20番手から追い上げを狙う。
昨シーズンはドライバーズチャンピオンを獲得したVANTELIN TEAM TOM’S。今シーズンはSUPER GTで2度のGT500チャンピオンを獲得している坪井翔を新たに迎え、36号車で戦う。37号車には在籍2年目となる笹原右京が乗り、チーム一丸となってドライバーズチャンピオンだけではなく、チームチャンピオンとのダブルタイトル獲得を目指していく。
今年は例年より1ヶ月早い開幕ということもあり、舞台となった鈴鹿サーキットは時折雪がちらつくほどの寒さに見舞われた。シーズンオフのテストでは2台とも好調な走りをみせていたが、開幕大会のフリー走行が始まると、ライバルよりも直線スピードが思うように上がらない問題が発生。予選に向けて対策を試みるもライバルとの差を埋めることができず、笹原はQ1Aグループ11番手で敗退となった。坪井はQ1Bグループを4番手で通過しQ2進出を果たしたが、トップから0.598秒差の10番手で終わり、両車ともに決勝での巻き返しを目指す。
Driver | Car No. | Q1 | Q2 |
坪井 翔 | 36 | P4(B Gr)/1’36.472 | P10/1’36.387 |
笹原 右京 | 37 | P10(A Gr)/1’37.331 | − |
予選:ドライバー・エンジニアコメント
坪井 翔
36号車ドライバー
クルマの調子は悪くないですが、
トップに離されている状態です。
テストの時からコンディションは変わりましたが、勢力図に大きな変化はないかと思っていましたけど、走り出してみたらクルマの調子は悪くないのですが、トップとの差が少し離れている状態でした。予選アタックも失敗なくまとめられたのに、ストレートスピードが伸びない現象が気になりました。
笹原 右京
37号車ドライバー
予選はこの順位になったので、
決勝で色々トライをしたいです。
冬のテストから良い手応えがありましたが、その時から他車と比べて直線スピードが少し足りない傾向がありました。コーナーは大きな違和感なく走れていますが、1周走ってくると差をつけられる状態です。順位を大きく下げましたが、逆にチャンスと捉えて、決勝で色々トライをしたいです。
小枝 正樹
36号車レースエンジニア
予選に向けて色々見直しましたが、
まだ改善が必要です。
フリー走行の走り始めは悪くなかったのですが、そこから今ひとつタイムが上がっていきませんでした。坪井選手のコメントも参考にして予選に向けて必要な部分を見直しました。Q1の結果をみるとある程度は修正できたと思いますが、トップに届くためには別の部分の改善が必要だなと感じました。
大立 健太
37号車レースエンジニア
良くない原因は思い当たるので、
決勝に向けて改善したいです。
他車と比べて直線スピードが伸びないことが響いた1日でしたが、同じトヨタエンジン勢でも速いクルマがいるので、きっと何か打開策があるのではないかと思っています。予選での37号車の動きと路面のコンディションも踏まえて思い当たる原因が分かっているので、決勝に向けて改善できればと思います。
決勝:レース内容
坪井は入賞をかけて奮闘するも、
わずかに及ばず11位でゴール。
笹原は早めにピットインする作戦で、
5ポジションアップで開幕戦を終える。
決勝日の10日(日)も、朝から厳しい寒さとなった鈴鹿サーキット。併催された2輪レースで途中中断があったため、スーパーフォーミュラ開幕戦の決勝は予定よりも20分遅れてスタートした。
前日の予選で10番手を獲得した坪井は、スタートでポジションを維持するも、7周目に後方から来たライバルの先行を許して順位をひとつ下げることに。しかし、15周目にタイヤ交換義務を消化すると22周目には10番手に浮上。ポイント獲得の可能性も見えていたが、残り6周のところでライバルとの攻防戦で競り負け、11位でレースを終えた。
20番手スタートの笹原は、10周目にタイヤ交換を済ませて後半に勝負をかけたが、思うようにペースを上げることができない。それでも上位を走るライバルの脱落もあり、スタート順位から5つ上げた15位でチェッカーを受けた。ただ、目標としている上位には遠く及ばない結果となり、5月の第2戦オートポリス大会までにチーム一丸となって原因の究明にあたる。
Driver | Car No. | Race / Fastest Lap |
坪井 翔 | 36 | P11/1’39.773 |
笹原 右京 | 37 | P15/1’41.167 |
決勝:ドライバー・エンジニアコメント
坪井 翔
36号車ドライバー
同じトヨタエンジン勢の中でも、
遅れがあったので、何とかしたいです。
クルマの仕上がりは決して悪くないと思いましたが、予選日と同様にストレートでのスピードが他車より3〜4km/h遅く、それで1周あたり0.5秒くらい失っている印象です。実際に決勝でのバトルも厳しい状況がありました。次戦までに問題を解決できるよう、チームと取り組みたいと思います。
笹原 右京
37号車ドライバー
問題解決に試行錯誤しましたが、
良い方向に向きませんでした。
予選から抱えていた問題を解決するべく試行錯誤しましたが、良い方向に見出すことができませんでした。決勝レースもペースが上がらず苦しかったのですが、その状況下でも具体的な症状や特徴など、発見は色々ありました。それを次戦に活かしていきたいです。
小枝 正樹
36号車レースエンジニア
苦しいレースでした。
しっかり原因を追求したいです。
予選とは違うコンセプトのセッティングにして、それなりには走れたかと思います。後半でもう少し踏ん張ることができればと思いましたが、全体的にペースが足りなかったというのが大きな要因でした。現状では具体的に良くなかった原因を掴めていませんが、次大会までに何とかしたいです。
大立 健太
37号車レースエンジニア
逆転を狙った作戦をとりましたが、
ペースが足りませんでした。
早めにピットインして、何台か逆転できるかと思いましたが、うまくいきませんでした。朝のフリー走行でライバルとのペースを比較した上で、決勝は坪井選手のセッティングに合わせる方向にして臨みましたが、結果的に僕たち37号車側としては、逆方向に働いた部分があったのかもしれません。
舘 信秀
総監督
今年はスーパーフォーミュラでも坪井を起用して新シーズンの開幕戦に臨みましたが、残念ながら2台とも良いところがなくレースが終わりました。非常に悔しい結果ではありますが、長い間レースをやっていると、こういうこともあります。
今回起きていた問題は、しっかりと解析してみないと分からないところでもあります。次回のオートポリス戦まで2ヶ月の期間がありますので、しっかりと原因を究明して、次は良い結果が出るようにチーム一丸で頑張りますので、ご期待ください。