SUPER FORMULA LIGHTS 2022 #36 第10/11/12戦 レースレポート
開催サーキット | スポーツランドSUGOインターナショナルレーシングコース(3.586 km) | |
日時 | 6月18日(土) | 6月18-19日(土-日) |
来場者 | 3,600人 | 3,600/5,100人 |
天候 | 晴れ時々曇り・ドライ | 曇り・ドライ-晴れ・ドライ-晴・ドライ |
気温 | 29-29℃ | 30-27℃ ・ 28-24℃ ・ 32-28℃ |
路面温度 | 49-49℃ | 42-36℃ ・ 38-44℃ ・ 52-47℃ |
予選:レース内容
2022年全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、スポーツランドSUGOから後半戦が始まる。大会の数日前に東北地方の梅雨入りが宣言され、週末の天候が心配だった。金曜日の朝に雨が路面を濡らすことはあったが、予選日=土曜は全く梅雨を感じさせない好天となった。トムスのヤングドライバーカルテットは、練習走行の段階では思うようにタイムを伸ばせないでいたが、予選に突入すると一気に上位陣を占めることとなった。30分間の予選。1セット目のタイヤでマークされたタイムでは小高一斗(37号車)がトップ、これに平良 響(38号車)が続くという幸先の良い展開。ラバーグリップが乗りコースコンディションも良くなり、タイムアップが望める2セット目のタイムアタックで、小高は今季3度目のポールポジションを目指したが、コンマ1秒差で第10戦はセカンドポジション。セカンドベストタイムで第11戦は、ポールポジションを獲得した。
●金曜日までの練習走行においては、野中誠太がトムス勢の中では最速タイムをマークしていたが、予選を迎えてそれを再現することはできなかった。
●予選のセッションが開始されて5分後、1セット目のニュータイヤを装着してトムスの4台がコースイン。計測3周目から小高が1分13秒台入った。これに続いたのが平良だった。トムス同士のアタック合戦は、チーム内にあってもホットな展開となっていた。
●トムス内で、1セット目で13秒台に入ったのは小高と平良のみ。その時点でトップと2番手。野中5番手、古谷6番手。
●ラバーグリップが路面に乗り、コースコンディションが良くなり、第10戦、第11戦の決勝のグリッドを決する2セット目のタイヤによるタイムアタックは、残り7分の時点で各車がコースイン。
●計測3周目、4周目にに小高が連続して13秒5をマーク。これで両レースのポールポジションを獲得したかと思われたが、2号車の太田格之進選手が13秒3を叩き出して、第10戦のポールは奪われてしまった。しかし、セカンドベストタイムで小高が太田選手を上回り、第11戦のポールを奪取。
●ベストタイムでは、2番手から5番手までをトムスの4人が占め、セカンドベストではポールと3〜5番手を占めた。
Driver | Car No. | Qualifying for 10 | Qualifying for 11 |
古谷 悠河 | 36 | P5 1’13.801 | P3 1’13.804 |
予選:ドライバー・エンジニアコメント
古谷 悠河
36号車ドライバー
やはり、SFが走った後だったので、路面のコンディションが昨日とは変わっていましたね。走り出しで路面の違いに面食らってしまって、1セット目のタイヤでは全然タイムを出すことができませんでした。練習走行ではマシンのバランスも良かったのですが、再度セットアップを変えてもらって、2セット目のタイヤでアタックしなければなりませんでした。かなりアンダーステアだったので、それを修正してもらったのですが、完全に解消するまでには至らない中での予選のアタックでした。ベストタイムを出した時はSPコーナーで少しミスをしていたので、それがなかったら3番手に行けたかと思います。
山田 淳
監督
第10戦のポールポジションは獲得できなかったですが、小高が復調というか、彼本来の場所に戻ってきてくれたということです。前戦のオートポリスでは、全く良いところがなく終わってしまったので、後半戦で巻き返すためには、フロントローからのスタートはマストですね。チャンピオンシップを考えても、ここでビッグポイントを稼ぎたい。他の3人は、ミスがあったり、コンディションの変化に対応できなかったりということがあって、上位を占めているものの、課題は多いですね。ライバル勢では太田選手がトムスの中に割って入ってきている状況ですね。小高は優勝。あとの3人は、頑張って表彰台を目指し、1-2-3独占ができれば最高ですね。期待しています。
決勝:レース内容
2022年全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の後半戦が始まったスポーツランドSUGO大会(第10、11、12戦)において、トムスチームは最高の結果を得た。エースの小高一斗(37号車)が全戦で優勝を飾り、前大会オートポリスの雪辱を果たした。これでランキングトップとなり、後半戦へ最高のリスタートを切った。第10戦で平良 響(38号車)、第11戦では古谷悠河(36号車)が2位に入った。そして、第12戦では1位から4位までを独占するという快挙。表彰台独占という結果は、2009年以来、13年ぶり。4人の若きトムスドライバーたちは、全てのレースでポイントを獲得。チーム部門/エンジン部門のポイントでも他を圧倒している。残す2大会、もてぎ、岡山に向けて勢いを増して全部門でのチャンピオン獲得へ最高の週末を終えた。
第1レース
●第10戦でセカンドポジションからスタートを決めた小高がトップに立った。スタートで野中と平良がエンジンストール。古谷は1コーナーの先で50号車と接触。これによってセーフティーカー(SC)が導入されて。4周目からレース再開。しかし、2位争いをしていた2台がストレートで接触し2度目のSC。ギヤボックスにダメージを受けた1台から1周にわたってオイル漏れがあり、赤旗中断。6周目からSCスタートで再開。小高は、トップを守り快走。26周レースの中盤一台がストップして3度目のSC導入。小高以外最悪の状況の中、平良の猛追とリスタートで2位へ。野中は、スタート違反のペナルティを処理して4位へ。古谷は、一度コースオフをしながら5位に。度重なるSC導入によって40分の最大レース時間が超過して予定の一周前、25周で終了となった。
第2レース
●第11戦は小高がポールからトップへ。3番手スタートの古谷が最高のダッシュでトムスの1-2体制となり、そのままフィニッシュ。
第3レース
●第12戦はスタート直後のストレートで接触した車両がストップしてしまい、いきなりのSC。小高、平良の後ろにスタートを決めた野中と古谷が3位、4位へそれぞれポジションアップ。5周目からレースが再開された以後も、1-4フォーメンションは変わらず、トムスの各マシンはファステストラップの応酬となり、野中が15周目に叩き出したタイムがこのレースのファステストラップとなった。
Driver | Car No. | Rd.10 / Fastest Lap | Rd.11 / Fastest Lap | Rd.12 / Fastest Lap |
古谷 悠河 | 36 | P5 1’15.553 | P2 1’14.822 | P4 1’15.874 |
決勝:ドライバー・エンジニアコメント
古谷 悠河
36号車ドライバー
1レース目はスタート直後から接触で乗り上げられてしまい、マシンが真っ直ぐ走らない状態だったので散々でした。2レース目はスタートも決まって、小高選手の後ろに着くことができて、結果として2位。前回のオートポリスとは異なって、自分の力で得た2位でした。しかし、小高選手とのラップタイム、ペースには追いつかなかったのでまだまだですね。小高選手とセッティングの違いはそれほど無い状態なのにタイム差がある。それを解決するには、セッティングをどうにかするというよりも、自分のドライビングでどうにかしなくてはならない、改善すべきだと考えています。チームの1-4に貢献できましたが、できればもっと良いポジションでフィニッシュしたかったですね。
山田 淳
監督
今週末は、4人のドライバーたちが各々頑張ってくれました。第12戦の1-4は最高ですね。特に小高は3連勝。金曜日までセッティングに悩み抜いていましたけど、土曜の予選で彼本来のパフォーマンスに戻せました。この調子でチャンピオンに向けて突き進んでもらいたい。古谷も頑張りましたね。自己最高位タイの2位を得た第11戦のスタートは素晴らしかった。今回も成長した結果が出せています。平良、野中は、結果を出せていますが、それ以上のポジションでゴールすることを望みます。今回は、小高と古谷は○。平良と野中は△という評価です。