SUPER FORMULA LIGHTS #35 第7/8/9戦 レースレポート
開催サーキット | オートポリス(4.674km) | |
日時 | 5月20日(金) | 5月21-22日(土/日) |
来場者 | 来場者数未発表 | 3,400/5,100人 |
天候 | 曇り・ドライ | 曇り・ドライ-曇り時々晴れ・ドライ-晴・ドライ |
気温 | 16-16℃ | 20-22℃ ・ 25-23℃ ・ 18-21℃ |
路面温度 | 21-19℃ | 26-27℃ ・ 36-31℃ ・ 26-29℃ |
予選:レース内容
全18戦で戦われる2022年全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、前半戦の締めくくりとなる第7、8、9戦を迎えた。会場は、九州の阿蘇外輪山にあるオートポリス。木曜日から練習走行が開始されて、金曜日の練習走行の後、夕刻16時30分から、30分間の予選が行われた。曇り空の下、セッションの開始と共に、トムスの4台がコースインして、まずは1セット目のタイヤで1分37秒台のタイムを出してピットイン。2セット目のタイヤをセットして、目標の1分36秒台へのアタックを開始した。コース特性とタイヤに対して攻撃性の高い路面によって、ベストコンディションは1周のみ。また、気温/路面温度共に低くなり、タイヤのウォームアップと内圧を高める作業も相まって、若手ドライバーたちにとって難しい予選となった。野中誠太と平良 響が36秒台に突入することに成功した。しかし、小高一斗と古谷悠河はわずかに及ばず予選を終えてしまった。
●今回、練習走行の段階からホンダの育成ドライバー達の速さが際立っていた。その牙城を崩すべく、トムスの4台が積極的なアタックを展開した。練習走行の段階から一歩前進してトップとの差を確実に詰め、ポールポジションの可能性も見えてきていた。
●練習走行でも唯一、36秒台のタイムを叩き出している野中が予選でも最初に36秒台をマークしてみせた。ベストタイムで3番手、セカンドベストは7番手。
●続いて平良も36秒台へ進出したが、この周に第二ヘアピンでミスしており、コンマ数秒ロスしていた。ミスがなければ、フロントロー、ポールポジションを獲得できていたかもしれない。5番手と4番手のグリッドから決勝をスタートする。
●現在ポイントランキングトップの小高は、トムス内でもトップを獲れないという苦しい週末を迎えていた。36秒台に0.15秒及ばず6番手に留まった。セカンドベストタイムも6番手。
●前戦、鈴鹿で連続表彰台に立つ活躍を見せた古谷だったが、今回はタイムが伸びず苦しい展開に悩み、アタックラップでもミス。小高と共に37秒台に留まり、7番手と5番手。エンジン交換をしたため、第7戦は5グリッド降格で決勝をスタートする。
●第9戦のグリッドは、第7戦の結果で決定される。
Driver | Car No. | Qualifying for 7 | Qualifying for 8 |
野中 誠太 | 35 | P3 1’36.879 | P7 1’37.626 |
予選:ドライバー・エンジニアコメント
野中 誠太
35号車ドライバー
オートポリスは、練習走行の時からワンセットのタイヤでは一発しかタイムが出ない。アタックした次の周は大きくタイムが落ちてしまう。どうしてなのだろうと思うほど、タイムダウンしてしまいます。
マシンのバランスが悪いわけではないので、ドライバーの問題であり責任ですね。しかし、トムスの中で一番前になったのは初めてなので、その点は良かったです。平良選手と比べるとセクター1でコンマ3秒くらい遅いので、そこが改善できていたなら、ポールポジションだって獲れたかもしれない。スタート練習はデータ的に良いので、第7戦では前の2台をパスできるように集中します。
山田 淳
監督
キャラクターが違うオートポリスは難しいですね。展開として練習走行の段階からホンダさんの育成ドライバーの2人が主導権を握っていて、それを追うことになっていました。野中や平良は、かなり肉薄してきていたのですが、ミスもあり、1周をきちんとまとめきれない結果、ポールポジションを獲得できませんでした。本来なら小高は、チームの皆を引っ張って欲しいのですが、今回苦しい状況ですね。鈴鹿で素晴らしい成績を残した古谷は、頑張ってくれていますが、ここでは経験不足が結果として出てしまっています。各車、表彰台は十分狙えるスタートポジションですし、スタート次第では勝つことだって不可能ではないと信じています。
決勝:レース内容
予選が金曜日に行われたため、決勝レースは土曜日に2戦(第7、8戦)そして日曜日に第9戦が行われた。予選と同じように決勝でもホンダ育成ドライバーに先行される苦しい展開となってしまった。その状況下でも野中誠太が第7戦ではスタートポジションを守って3位表彰台を獲得した。他のドライバーたちも順位アップしてフィニッシュすることに成功した。第8戦では平良 響が得意のスタートで一気に順位アップするも、追突されてしまい1周もできずにリタイヤという残念な結果に終わった。アクシデントがなければトップ争いは確実だった。他のドライバーの脱落もあり、第8戦では古谷悠河が自己最高位の2位でフィニッシュして見せた。野中は、3戦全てで3位となった。小高一斗は、3戦共に6位と振るわず、不本意な結果となってしまった。今大会で全18戦のシリーズ前半戦が終了した。
第1レース
●第7戦では、スタートシグナルが故障してしまって、フォーメーションラップを再度行い、決勝の周回数が1周減算されて13周となった。
●古谷は、エンジン交換をしたために第7戦は11番手グリッドからスタートしている。平良は、スタートで1ポジションアップして4位フィニッシュを果たしている。
第2レース
●第8戦では、平良が再び得意のスタートで順位を一気に2つアップして2位へ。しかし、第2ヘアピン直前のブレーキングで背後にいた木村偉織選手に追突されてコースオフ、クラッシュして、そこでレースを終えてしまった。2位フィニッシュした木村選手は、接触に対するペナルティとして結果に30秒加算され、これによって古谷、野中、小高が一つずつ順位を上げた。
第3レース
●第7戦の結果によってスタートポジションが決定された第9戦は、野中がポジションをキープし3位。平良はスタートに失敗し、ポジションを落として5位。古谷は8番スタートから7位。小高は6位フィニッシュとなった。
●前半戦を終了して、小高がランキング2位。野中4位、平良が5位。そして、古谷が6位に着けている。
Driver | Car No. | Rd.7 / Fastest Lap | Rd.8 / Fastest Lap | Rd.9 / Fastest Lap |
野中 誠太 | 35 | P3 1’38.708 | P3 1’39.824 | P3 1’39.786 |
決勝:ドライバー・エンジニアコメント
野中 誠太
35号車ドライバー
結果として3戦連続3位という結果で終えられたオートポリスでしたが、ホンダ育成ドライバーの二人と明らかに差がありました。その差を後半戦で縮めて勝てるような状況に持ち込まないとダメですね。第9戦では前の太田選手にレース中盤から差を詰めて行けたのですが、他のレースでも同様に、スタート直後のペースが上がらないという課題があるのは分かっています。レースの前半でプッシュしきれていないのは改善しなければならないと思っています。後半戦は、チームと共にもっとパフォーマンスを上げてもっと勝ちたいと思います。
山田 淳
監督
トムスチームにとって、オートポリスにはこれまで悪いイメージはないのですが、4人のドライバーのうち、今回は2人が表彰台に立ったのが精一杯という結果になってしまいました。4台異なるセッティングを試したりしたのですが、あまり違いが出ず、元に戻したりしています。今シーズンは、参加ドライバーの実力が拮抗していてる状況ですね。その状況でマシンのベースセッティングがうまくいっているところが前に出ているようですから、我がチームも後半戦では頑張って、4台がレベルアップするように努力します。これからも厳しい戦いは続きます。