SUPER FORMULA LIGHTS 2022 #36 第16/17/18戦 レースレポート
第16戦 | 第17戦 | 第18戦 | |
予選 | 4位 | 5位 | - |
決勝 | 7位 | 5位 | 6位 |
開催サーキット | 岡山国際サーキット(3.703km) | |
日時 | 9月24日(土) | 9月24-25日(土-日) |
来場者 | 来場者数未発表 | 来場者数未発表 |
天候 | 晴れ・ドライ | 晴れ・ドライ-晴れ・ドライ-晴れ・ドライ |
気温 | 23-25℃ | 28-27℃ ・ 22-23℃ ・ 29-27℃ |
路面温度 | 28-31℃ | 41-40℃ ・ 32-34℃ ・ 44-43℃ |
予選:レース内容
2022年シーズンの最終イベントは、岡山国際サーキットが舞台。昨シーズンはシリーズに加えられていなかった当地でのレースだけに、各ドライバーはできるだけ多くの時間を、自身の慣熟とセットアップに使いたかったが、木曜日の練習走行はウエット、金曜日も半日はウエットで、ドライコンディションで走行できたのは2時間のみ。各地で台風15号の影響、被害が報じられているが、予選日のサーキットは好天に恵まれた。現在ランキングトップの小高一斗(37号車)は、チャンピオンへ向けて大事な予選だったが、トップから僅か0.019秒差で3番手となった。古谷悠河(36号車)は4番手タイムを叩き出したが、エンジン交換をしており、グリッド降格のペナルティによって、9番手グリッドから第16戦をスタートする。35号車の野中誠太と38号車の平良 響は、ドライ路面に対するセッティングをもう一歩進められず、ドライビングにおいても自身で攻めきれない部分があって、野中が6番手、平良が7番手で第16戦をスタートする。
●予選日を迎えて、ようやく完全なドライコンディションとなった。
●午前9時10分から30分間の予選が開始された。開始から5分が経過し、トムスチームの4台がコースイン。グリッド上位を奪取するには、1分21秒台のタイムが必須だった。1セット目のタイヤで小高と野中が21秒台へ突入した。
●1セット目のタイヤでの走行を終えて、古谷はダンパーのセッティング変更を行い、2セット目のタイヤによるタイムアタックに備えた。他の3名は、大きなセッティングの変更は行わず、ラバーグリップの増したセッション後半にコースインした。
●小高は計測3周目、4周目に21秒台に突入。セクター1でべストタイムを記録して、1分21秒156が自身のベストとなった。これが全体の3番手ではあったが、タイム差は0.019秒差。チームによって予選中の小高のセクターベストタイムだけを加算したところ、1分21秒05となり、今回のポールポジションタイムを上回っている。セカンドベストタイムで2番手タイムを記録しており、チャンピオン獲得の可能性を大きくした。
●トムスドライバー全員に、表彰台獲得の可能性が高い、岡山大会となっている。
Driver | Car No. | Qualifying for 16 | Qualifying for 17 |
古谷 悠河 | 36 | P4 1’21.379 | P5 1’21.553 |
予選:ドライバー・エンジニアコメント
古谷 悠河
36号車ドライバー
岡山は他のカテゴリーで走ったことがありますが、このLightsでは初めて。練習走行の金曜日の午後は、チーム内ではトップで、今シーズンの練習走行では一番良かったのですが、ライバルチームと比べてトムス全体があまり良くなかったですね。今日は気温も路面温度も低めだったので、タイムは出やすかったですね。1セット目のタイヤではセッティングで気になる点があったので、変えてもらって良くなったのですが、その方向でもっと大きく変えていたら、さらに良かったのかも知れません。しかし、エンジン交換をしているので16戦は後方からのスタートです。セカンドベストタイムを頑張ったつもりでしたが、最終ラップでタイヤが一気にグリップダウンしてしまいました。
山田 淳
監督
小高は惜しかったですね。セクター1が速くて、その勢いで1ラップをまとめきれていたら、確実にポールポジションでした。トップ3は本当に僅差ですから、順位を上げるにはスタートでなんとかするしかないでしょうね。前日までタイムが伸び悩んでいましたが、今日は午前中、早めの予選でしたから、気温も低くて、コンディションが良くタイムアップしてくれました。他の3人の中では古谷が着実に成長して4番手まで来たのですが、エンジン交換で5グリッド下げられてしまうので残念です。平良は、悩んでますね。野中も、もう一段上に行って欲しかった予選です。小高は、チャンピオンへ向けて、ポジションアップとトラブル、アクシデントに巻き込まれることなくフィニッシュしなくてはなりませんね。
決勝:レース内容
Super Formula Lights(SFL)の最終イベント。岡山国際サーキットを舞台に行われた第16、17、18戦。ランキングトップで乗り込んだ37号車小高一斗は、第17戦をフロントロー、2番手グリッドからスタートでトップに立つと、そのままポジションを堅持してフィニッシュ。最終戦の第18戦を待たずしてチャンピオンが決定し、フルシーズン3年目で王座についた。ドライバータイトルを獲得したことで、TEAM TOM’Sは、チーム、エンジンチューナーのタイトルもすでに獲得しているため三冠となった。小高以外の3名は、今シーズンからSFLのフルシーズンを経験した。このカテゴリーで岡山国際サーキットを走行するのは初めての経験な上、練習走行においては天候不良のため、セッティング、ドライビング、すべてにおいて難しい状況の中で健闘した。最終的に35号車、野中誠太がランキング4位。38号車平良 響 5位。36号車古谷悠河 6位となった。
●2022年シーズンは6大会、18レースが行われた。
●小高は第16戦3位。ライバルの太田角之進選手が優勝して、ポイント差は6点に縮まった。続く第17戦は、セカンドグリッドから最高のスタートを決めてトップに立つと、序盤でポールスタートの木村偉織選手に迫られたが、周回を重ねる毎に差を築いてトップフィニッシュ。太田選手が3位に入り11点差となったが、最終戦で太田選手が優勝したとしても、小高のポイントを上回ることができないため、チャンピオンが決定した。
●野中は、第16戦を小高に続いて4位、第18戦は3位でフィニッシュし、トータルポイント63点。2022年は優勝1回、3位を7回記録している。
●平良は、優勝2回。2位2回、3位2回。トータル62ポイント。野中に1点差でランキング5位。
●古谷は、第16戦でエンジン交換によるグリッド降格で9番手から2ポジション挽回したが、7位フィニッシュでポイント獲得ならず。優勝を記録することはできなかったが、2位2回、3位3回。トータル45ポイントを獲得した。
●第18戦では4名すべてのドライバーがポイントを獲得(6位以内)。これは、今シーズン二度目。
Driver | Car No. | Rd.16 / Fastest Lap | Rd.17 / Fastest Lap | Rd.18 / Fastest Lap |
古谷 悠河 | 36 | P7 1’23.875 | P5 1’22.992 | P6 1’24.004 |
決勝:ドライバー・エンジニアコメント
古谷 悠河
36号車ドライバー
最初のレースでグリッド降格からのスタートでしたが、思ったほど追い上げられませんでした。富士スピードウエイのようなサーキットなら追い抜くチャンスはあったかもしれませんが、ここ岡山では難しかったです。それでもなんとか2ポジションを上げられました。SFLを一年間戦ってみて、開幕戦から比べれば、セッティングもドライビングも確実に進歩していると実感しています。最初はこのマシンを操ることがとても難しかったのですが、だんだんとマシンの状態を把握できて、それをエンジニアさんに伝えることで、セッティング、ドライビングを進化させることができていると感じています。できれば、この素晴らしい環境の中で来シーズンも走れたら最高ですね。
山田 淳
監督
小高が足掛け4年。SFL3シーズン目でチャンピオンを獲得できました。これでチーム、エンジンと三冠を達成することができました。ありがとうございます。やはり第17戦のスタートでトップに立てたこと。彼の実力を発揮できた結果ですね。他の3人は、苦戦。古谷はエンジン交換があり、申し訳ないことをしました。しかし、彼はこの一年で一番成長していると思います。野中と平良についてはシーズンの前半で良いところが見えましたが、その先で伸び悩んだ。そしてこの岡山は、実はかなり難しいコースであって、自身の走りをしっかり確立できた上でセッティング、ドライビングを築き上げないとなりません。今年の経験をベースに、来年の成長を期待したいと思います。