SUPER GT 2024 第1戦 レースレポート
予選:1位 | 決勝:1位 |
開催 サーキット |
岡山国際サーキット(岡山県美作市) | |
日時 | 4月13日(土) | 4月14日(日) |
来場者 | 8,500人 | 15,500人 |
天候 | 晴れ | 晴れ |
気温 | 27℃ | 26℃ |
路面温度 | 36℃ | 39℃ |
予選:レース内容
テストからの好調さを維持し、
新導入のタイム合算方式で
見事ポールポジションを獲得。
昨年、GT500クラスのシリーズチャンピオンに輝いた36号車。今季は自身3度目のタイトルを目指す坪井翔と、その相方には2019年のGT500王者である山下健太がチームに新加入した。山下は全日本F3選手権時代にTOM’Sから参戦していた経験もあり、舘信秀チームオーナーや山田淳総監督もよく知るドライバーの1人である。
新たなコンビで始まった2024年シーズンの36号車は、開幕前の公式テストからトップタイムを記録するなど好調な走りをみせていた。その勢いはこの開幕戦でも衰えることなく、土曜日午前の公式練習でトップタイムを記録。
今年からSUPER GTでは2人のドライバーが同じタイヤでタイムアタックを行い、そこで記録されたタイムを合算してグリッド順を決める方式に変更された。Q1担当の山下が1分17秒813で5番手につけると、Q2担当の坪井は1コーナーでマシンを少しスライドさせたが、見事なリカバリーをみせて1分17秒748を記録。総合タイムでライバルを逆転し、全車ノーウェイト勝負の開幕戦で見事ポールポジションを獲得した。
Driver | Q1 | Q2 |
坪井 翔 | ー | P1/1’17.748 |
山下 健太 | P5/1’17.813 | ー |
予選:ドライバー・エンジニアコメント
坪井 翔
36号車ドライバー
岡山は予選が大事なので、
ポールポジションを獲れて良かった。
山下選手からQ1で感じたことを細かく聞けたことで、自分のアタックでは攻めすぎることなく走れました。ただ、1コーナーでミスをした時はポールポジションは無理かもと思いましたが、それでも1位になれて良かったですし、貴重な3ポイントを獲得できました。
山下 健太
36号車ドライバー
アタックするタイミングが
少し早かった気がしました。
僕のタイムアタックに関しては細かいところでミスがありました。Q2で坪井選手が圧倒的な速さでトップを獲ってくれたので、僕自身は力不足に感じるところはありましたが、ポールポジションを獲れて良かったです。
吉武 聡
レースエンジニア
テストからの調子の良さが
そのまま出た予選でした。
Q1の山下選手は5番手でしたけど、トップまでのタイム差が0.4秒くらいでしたし、ライバルとの差をみても特に問題はないと思っていました。今回はレースを考えてタイヤを選んでいますが、この予選結果は正直言って“出来過ぎ”だと思っています。
伊藤 大輔
チーム監督
2人ともよく頑張って
タイムを出してくれました。
山下選手は5番手でしたが良いアタックでしたし、坪井選手は少しヒヤリとする場面がありましたが、大きなロスなく帰ってきてくれました。重要なのは明日の決勝ですが、今年は予選でポールポジションを獲得すると3ポイントもらえるので、そういう意味では今まで以上に貴重な結果だったと思います。
決勝:レース内容
序盤からリードを広げ、
2番手以下を大きく引き離し、
年をまたいで3連勝を記録。
決勝日も夏を思わせるような陽気となった岡山国際サーキット。ポールポジションを獲得した36号車は坪井がスタートを担当した。1周目に後方でアクシデントが発生し、セーフティカーが導入される波乱の展開となるが、8周目にレースが再開されると一気にスパートをかけて後続を引き離した。11周目に1分20秒674のファステストラップを記録した坪井は順調に周回を重ねていき、2番手以下との差を11秒にまで広げた。
32周目にピットインし山下に交代。本来ならレースの折り返しになるあたりまで坪井が担当する予定だったが、ライバルが早めにピットインしたのを見て、逆転されないように戦略を変更した。これにより、予定より長い周回数を走らなければならなくなった山下だが、冷静にタイヤを労わりながらリードを維持する走りをみせた。一時は5秒を切るところまでライバルに迫られるも、最後は再びリードを取り戻し、11秒の大差をつけてトップチェッカーを受け、開幕戦を制した。また36号車としては2023年のRound7オートポリス大会から年をまたいで3連勝を飾った。
Driver | Race Result | Fastest Lap |
坪井 翔 | P1 | 1’20.674 |
山下 健太 | 1’22.099 |
決勝:ドライバー・エンジニアコメント
坪井 翔
36号車ドライバー
チームと山下選手とで
勝ち取った勝利です。
年をまたいで3連勝というのは、なかなか出来ることではないので、すごく良かったと思います。僕のスティントではセーフティカー解除後の1周で3秒くらい相手を引き離せたことが、レースを振り返るとハイライトだったかなと思います。
山下 健太
36号車ドライバー
タイヤを労る走りに
集中しました。
坪井選手が大きなリードを築いてくれたので、割と余裕をもって走ることができました。予定より長いスティントになり、チームからもタイヤを労るよう言われていました。少しペースを落としすぎたところもありましたが。最後は11秒差まで広げることができて良かったです。
吉武 聡
レースエンジニア
次戦の富士も得意なので、
大丈夫だと思います。
終わってみれば楽勝でした。あの2人なら何もなければ勝てるだろうと思っていました。ピットのタイミングに関しては、もう少し引っ張りたかったのですが、ライバルの動きに合わせる形になりました。大きな問題なくレースを進めることができてよかったです。
伊藤 大輔
チーム監督
長い後半スティントで、
山下選手がうまく走ってくれました。
レース中にSCやFCYも出ましたが、我々に対して悪く影響する形ではなかったので良かったです。開幕前から『36号車が優勢』という雰囲気があったなか、皆がそのプレッシャーをはねのけて形に残してくれましたし、結果を出してくれて、本当に素晴らしかったと思います。
舘 信秀
チームオーナー
36号車は昨年から年をまたいで3連勝ということで、ひとつ大きな記録を作ってくれて嬉しい限りです。今年は坪井選手の新しい相方に山下選手が加入しましたが、昨年走ってくれた宮田選手を含め、この3人は同じレベルだと思っているので、開幕戦も安心して見ていました。
これでサクセスウェイトを積むことになりますが、次回の富士大会も得意としているサーキットですので、36号車らしい力強い走りができると思っています。
引き続き、次戦もたくさんの応援をよろしくお願いします。