SUPER GT 2023 第4戦 レースレポート

予選:15位 決勝:4位
開催
サーキット
富士スピードウェイ(静岡県小山町)
日時 8月5日(土) 8月6日(日)
来場者 20,200人 30,200人
天候 晴れ/ドライ 晴れ、雨/ドライ、ウエット
気温 30℃ 27℃
路面温度 45℃ 33℃

予選:レース内容

72㎏のサクセスウェイトが影響し、
予選ではQ2進出ならず。
決勝での挽回を狙い、準備を進める。

 Round3から約2ヶ月のインターバルを経て、2023シーズンのSUPER GTもいよいよ中盤戦に突入した。前回の鈴鹿大会で2位を獲得し、ランキングトップに浮上した36号車。好成績を残している分、サクセスウェイト(SW)も積み重なり、今大会では72kgを背負うことになった。GT500クラスではSWが50kgを超えると、燃料リストリクターの制限が入り、SWが軽いライバルとの差がより顕著になる。
 それでも、少しでも上位を目指すべく朝の公式練習から調整を進めていくが、GT500クラス13番手でセッションを終えた。このサクセスウエイトではQ2進出は難しいが、最終的にポイントを少しでも多く獲ることを目標にして、決勝での挽回を見据えたタイヤを選択して公式予選に臨んだ。Q1は宮田が担当し果敢に各コーナーを攻め、1分29秒436をマークしたが、ライバルを上回るタイムは残せず15番手で予選を終えることとなった。翌日の決勝は最後尾からのスタートとなるが、チームはポジションの挽回を目指して粛々と準備を進めた。

DriverQ1Q2
坪井 翔
宮田 莉朋P15/1’29.436

予選:ドライバー・エンジニアコメント

坪井 翔

36号車ドライバー

案の定、厳しい予選になりました。
決勝は荒れれば
チャンスが出てくると思います。

燃料リストリクター制限の影響が大きかったですね。周りのサクセスウェイトが重くないこともあって、けっこう差があるなと感じています。今回の僕たちのマシンは燃料リストリクターが2段階目の制限に入っているので、より厳しいところがありました。決勝はレースが荒れてくれると僕たちにチャンスが出てくると思っています。

宮田 莉朋

36号車ドライバー

苦しい状況は分かっていましたが、
それでも予想より少し遅い気がしました。

僕たちのマシンは燃料リストリクターに制限が入っているので苦しいのは分かっていましたが、それでも予想より少し遅い気がしました。ポイントランキングを争うライバルが上にいってしまったので、決勝は頑張らないといけないなと思います。決勝はどんな天気になるか分かりませんが、ベストを尽くしたいと思います。

吉武 聡

レースエンジニア

予想通りの結果になりましたが、
決勝を見据えたタイヤを選択しています。

決勝では雨が絡む予報が出ているので、それを見据えたタイヤを予選で選びました。今日の予選だけを考えたタイヤにしていたら、もう少し順位を上げられたかもしれません。たぶん荒れるレースになると思うので、最後までしっかりと粘って走ればポイント圏内は見えてくると思います。

伊藤 大輔

チーム監督

どうなるか分からない決勝の天候に、
しっかりと対応していきたいです。

正直、この結果は仕方ないです。予選のことというよりは、決勝でどうなるか分からない天候に対してどう対応していくか。そこをしっかりやれるようにしたいです。それぞれのコンディションでタイヤ選択やピットのタイミングなど、最善を尽くしていけばポイントは獲れると思っています。

決勝:レース内容

コンディションが目まぐるしく変わる、
大波乱のレースで11ポジションアップ。
4位入賞でランキング2番手につける。

 台風6号の影響で朝から不安定な天候となった決勝日。直前のウォームアップ走行では晴れ間が見えていたが、スタートまで1時間を切ったところで大雨が降りウエットコンディションとなり、安全を考慮してセーフティカー先導でレースが開始された。15番グリッドの36号車は、宮田がスタートを担当。序盤はウエット路面でペースが上がらず苦戦したが、雨が上がって路面コンディションが回復傾向であることを読み取ると、11周目にスリックタイヤへの交換を決断。これが功を奏し、17周目には再び10番手までポジションを上げた。
 58周を終えて宮田から坪井に交代。後半スティントに向かったが、GT300クラスの車両で火災が発生し、レースが一時中断された。その間に強い雨が降ったため、ウエットコンディションでレースが再開されると、坪井は水を得た魚のようにライバルを次々と追い抜いていき、12番手から7つポジションを上げて5位でチェッカー。その後、上位でゴールした車両にペナルティが出され、正式結果では4位に繰り上がった。

Driver Race Result Fastest Lap
坪井 翔 P4 1’31.435
宮田 莉朋 1’32.078

決勝:ドライバー・エンジニアコメント

坪井 翔

36号車ドライバー

雨だったらチャンスがあると思って、
そこにかけていきました。

正直、今回はポイントを獲るのは難しいだろうなと思っていました。雨になるかもしれないという天気予報を考慮して予選も戦いましたし、決勝では雨が絡んだタイミングで順位を上げられました。レース終盤はとにかくタイヤをセーブして、周りのペースが落ちてくるところにかけましたが、それがうまくいきました。

宮田 莉朋

36号車ドライバー

自分のすべきことはやり切れました。
トヨタ勢の最上位で終われたのは
予想外です。

僕自身、GT500のスタートを担当するのが2度目だったので少し緊張しました。最初に選んだタイヤがコンディションに合わなくて、序盤はけっこう苦しかったですけど、スリックタイヤに交換してからはペースよく走れました。燃料リストリクターの制限があって追い抜くのは難しかったですが、順位を上げていくことができました。

吉武 聡

レースエンジニア

大荒れとなったレースの中で、
しっかりとチャンスを活かせました。

大荒れのレースでしたが、我々としてはその方がチャンスがあると思っていたので、そこはしっかりと活かすことができたかと思います。最初に履いたウエットタイヤがコンディションに合っていなくて苦戦しましたが、最後はうまくマネジメントしてくれて、順位を上げることができました。

伊藤 大輔

チーム監督

我々ができることのなかでは、
優勝に等しい結果を
残すことができました。

今の我々ができることのなかでは、優勝に等しいくらいの結果を残すことができたと思います。3号車が優勝したことを考えるとシリーズポイント的にダメージはありますけど、難しいコンディションのなかでミスなく終えることができ、ドライバー2人とチームがよく頑張ってくれた結果だと思います。

舘 信秀

総監督

36号車は予想を上回る結果で終えることができました。最終的に天候が変わったことが功を奏したと思います。何より両ドライバーの頑張りが素晴らしかったです。そこに尽きます。ポイントランキングで2番手につけていますが、まだまだです。ここからが勝負だと思っています。いずれにしても良い流れが維持できていると思います。37号車もポイントを獲得することができて、全体的には90点くらいかなと思います。
次回は8月下旬の鈴鹿大会になります。引き続き、応援をよろしくお願いいたします。

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