SUPER GT 2022 第6戦 レースレポート

予選:10位 決勝:9位
開催
サーキット
スポーツランドSUGO(3.621km)
日時 9月17日(土) 9月18日(日)
来場者 8,300人 17,000人
天候 曇り時々晴れ・ドライ 曇り時々雨・ドライ-ウエット-ドライ
気温 26-24℃ 27-25℃
路面温度 31-31℃ 33-28℃

予選:レース内容

TGR TEAM KeePer TOM’Sの37号車は、第3戦の鈴鹿サーキットで初の3位表彰台を獲得、続く富士スピードウエイで初優勝、第5戦でもポイントを獲得して、第6戦にポイントランキング2番手で乗り込んできた。ポイントによるサクセスウエイトが一番重くなるこの第6戦では苦戦が予想された。予選前の練習走行では、タイムが伸び悩む状況であったが、セットアップの変更によって改善され、予選に臨むことができた。Q1のトップ8台がQ2へ進出ができる中、宮田莉朋がステアリングを握り、Q1のタイムアタックを行った。結果は10番手で、Q1を突破することはできずに予選を終了。決勝はグリッド中段以降から、できるだけ多くのポイントゲットを目標に84周のレースをスタートすることとなった。

●37号車は、ポイントランキング2位。同じポイントに日産Zの3号車、ホンダNSXの17号車がいる。
●ポイントは34点。サクセスウエイトは68kg(実ウエイト34kg、燃料リストリクター2段階)。
●アップダウンがきついスポーツランドSUGOにおいて、特に第4セクターの10%勾配の最終コーナーから、ホームストレートへのセクションが、アクセル全開で立ち上がってきても如何ともし難い。
●Q1を宮田莉朋が担当。
●タイヤのウォームアップの状況を探りながら周回し、アタックを開始。
●5周目にマークした、1分10秒482がベストタイムであった。
●Q1突破まで0.12秒足りずに予選を終えた。
●サッシャ・フェネストラズの予選での走行チャンスはなかった。

DriverQ1Q2
サッシャ・フェネストラズ
宮田 莉朋P10 1’10.482

予選:ドライバー・エンジニアコメント

サッシャ・フェネストラズ

37号車ドライバー

サクセスウエイトに燃料リストリクターと、とても難しく苦しい週末が始まった。練習走行の走り出しは、マシンのバランスもフィーリングも良くなかったけど、セッティングを変えてもらいつつ、ラップを重ねるごとにだんだんと良くなってきたと思う。確かにここSUGOでは、NSXやZが速さを見せているけど、我々のマシンがもっとバランスが良かったら、予選でも良い戦いができたのではないかと思っている。10番手のグリッドから決勝が始まる。今回は最後までトラブルなく走り切って、ポイントを稼ぎ、最大の目標であるチャンピオンの可能性を大きくすることを考えている。

宮田 莉朋

37号車ドライバー

練習走行の時は、SUGOに合ったセットアップを見つけきれていなかった。そこから予選に向けてのアジャスト作業を行うことで、マシンの状態は良くなってくれましたが、もっと良くしたいという気持ちです。ブリヂストン勢は事前のタイヤテストができていませんし、ボクがブリヂストンでSUGOを走るのは初めてですので、タイヤチョイスも決め打ちという状況で、タイヤの暖め方とかが思っていたものとは違ったということもありました。10番手というのは、サクセスウエイトや燃料リストリクターを考慮すれば悪い結果ではないと思います。あとは、ポイントを確実に得るだけですね。

大立 健太

レースエンジニア

サクセスウエイトなどがある中、頑張れた予選だったと思いますが、同じウエイトのNSX17号車がQ1を突破しているので、コンマ1足りずにQ2に進出できなかったのは残念ですね。練習走行で、アンダーステアとトラクションの不足という、これまでのSUGOでも同じような症状が出ていたので、予選に向けて改善していきました。アタックラップ中に1台に引っかかってしまったことも影響しているので、タラレバですが、それがなかったらQ2へ行けたかもしれませんね。決勝の目標は、予選順位以上でフィニッシュしてポイントをゲットすることです。

山田 淳

チーム監督

ほんの少しの差でQ1を突破できなかったことは悔しい思いがありますが、頑張ったと思います。Q2に進出できていれば違った展開、決勝のスタートポジションも違っていたでしょう。結果としての10番手は、マシンが重くて、燃料リストリクターも2段階ですから、良くやったと判断はしています。朝一番、練習走行のセッティングも決して良くはなかった。そこからセッティングを少し変えて臨んだ予選でした。一発のタイムは出せなかったですが、ロングランのタイムは悪くないので、一点でも多くポイントを獲得することを目標に、決勝をスタートします。

決勝:レース内容

九州・沖縄地方で猛威をふるっていた台風14号が、東北地方のスポーツランドSUGOまで影響して、雨が降ったり止んだりするコンディションに翻弄される第6戦決勝だった。1周目に一つポジションを下げて11位で走行。雨が降り始めて16周してレインタイヤに交換。ウエットコンディションでペースアップし、6位まで順位を上げて36周目にドライバー交替を行った。タイヤはレインを装着してコースイン。レース中盤から終盤にかけては雨が降ったり止んだりを繰り返した。残り周回数3分の1を残して路面が乾き始めた。そこで再度ピットインしてスリックタイヤに交換。ポイント獲得圏外に順位を落としてしまうが、その後追い上げて9位へ。ホンダNSX100号車との終盤のバトルで10位へ後退。レース後に36号車のペナルティで9位に繰り上げとなった。

●フェネストラズがスタートドライバーを担当した。日産Z3号車の先行を許して11位へ。
●雨が12周目あたりから降り始め、路面はどんどんウエットに変化。16周目にスリックからレインタイヤに交換。
●難しいウエットコンディションの中、順位をアップ。6位までポジションを上げた。
●36周してフェネストラズから宮田にドライバー交替。タイヤはレインタイヤを装着してコースへ送り出した。一旦11位まで順位を下げたが、タイヤのウォームアップが済むと一気に順位を挽回し8位へ。
●しかし、路面はどんどん乾き始め、レインタイヤよりスリックが有利と判断し、50周してピットイン。スリックタイヤに交換するが、再びポイント獲得圏外へ。
●終盤で再び小雨が落ちてくることがあったが、スリックタイヤで順位をアップして9位へ。
●63周目に10位へ後退してフィニッシュ。36号車の黄旗追い越し違反があり、最終順位は9位となった。

Driver Race
Result
1s / Fastest Lap

2&3s / Fastest Lap

サッシャ・フェネストラズ P9 1’14.311
宮田 莉朋 1’16.057

決勝:ドライバー・エンジニアコメント

サッシャ・フェネストラズ

37号車ドライバー

レースがスタートしてそのままドライコンディションが続いてくれたら良かったけど、すぐに雨が降り始めてしまった。最初のピットインも1周早かったら順位を上げれていたかも知れないけど、とても難しい状況だった。予選のタイヤチョイスは、短時間で判断しなければならず、それで結果が大きく左右されてしまう。我々は事前のテストもなかったしね。スタートで順位を落としてしまったけど、接触することもなく、ウエットでもコースオフせずに莉朋に交代できて良かった。まだ、チャンピオンの可能性は残っているので、残り2戦を全力で戦います。「ガンバリマス!」

宮田 莉朋

37号車ドライバー

戦うことができず、なんとかポイントを獲得することだけを考えて走ったレースでした。自分達の力不足を痛感した第6戦でした。サッシャのパートで、ドライではペースが上がらず、苦しい状況なのがわかりました。ボクのパートでもウエットではまずまず良かったのですが、ドライになってからはスリックタイヤとマシンのセッティングがマッチしていなくて、ペースアップできないままレースを終えてしまいました。なんとかもっと追い上げたかったですが、10位フィニッシュから最終的に9位。2ポイントを獲得でき、これは貴重なポイントであると思います。次のオートポリスは勝つつもりで臨んで、最終戦でチャンピオンを手中に納めたいです。

大立 健太

レースエンジニア

スタートしてからは思うようにペースが上げられず、苦しい展開でした。ドライの状況が続いてくれていたら、サッシャに引っ張ってもらいたかったのですが、予想外に雨の降り出しが早くて、レインタイヤに交換しました。最初は良いのですが、フロントタイヤがどんどんと傷んでしまってペースダウン。他のマシンも同じ状況だったのかと思いますが、うちの症状は酷かったのかなと思います。莉朋のレインもサッシャと同じ状態で、最後のスリックはソフトを投入したのですが、レインと同じでフロントが傷んでペースを上げられずに終えてしまいました。残り2戦は連勝するつもりで臨みます。

山田 淳

チーム監督

終わってみれば10位。36号車のペナルティで9位という結果でしたが、スタートのドライタイヤ(スリック)で全くペースを上げることができなかった。序盤で順位を上げられず、雨が降ってきてレインタイヤに換えてもあまり良い状況ではなかったですね。ポイントは獲得できましたけど、反省すべきこと、改善すべきことが多かった今回の第6戦でした。残りの2戦に向けて、悔やんでいるだけではダメなので、次戦、ハーフウエイトの戦いでは勝ちにいかないといけませんね。ランキング4位、上位3台のZ達を打ち負かして最終戦へ向かいたいです。

舘 信秀

総監督

今回はサクセスウエイトが重く、苦しい戦いになることは覚悟していた。特に燃料リストリクターが2段階になっているので、SUGOの第4セクター、10%勾配の最終コーナーからホームストレートでは成す術がない状態。予選10番手は上出来だと思っていたら、同じウエイトのホンダNSX17号車がQ1を突破したのが悔しかった。混乱の決勝で10位フィニッシュ。36号車のペナルティで9位となり、貴重な2ポイントを得られた。本当に難しいレースをドライバーもチームも頑張った結果の9位。残す2戦でチャンピオンを目指す戦いに挑む。

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