2023 SUPER FORMULA 第5戦 レースレポート
カーナンバー | 予選 | 決勝 |
#36 | 16位 | – |
#37 | 2位 | 1位 |
開催 サーキット |
スポーツランドSUGO(宮城県村田町) |
日時 | 6月17日(土)・18日(日) |
来場者 | 13,000人(土曜5,000人/日曜8,000人) |
天候 | 晴れ・晴れのち曇り |
気温 | 29℃・28℃ |
路面温度 | 43℃・36℃ |
予選:レース内容
僅差の展開となった公式予選、
宮田は0.031秒差で今季3度目の2位。
予選16番手に終わったアレジは、
決勝での挽回を目指す。
シーズンも折り返しを迎えた今回は、宮城県にスポーツランドSUGOが舞台となる。
午前9時55分から始まったフリー走行では、宮田がセッション序盤から上位につけるタイムを記録し、最後には1分05秒997でトップに立った。また、アレジも順調に周回を重ね、予選を想定した最後の走行では1分06秒706で11番手につけ、まずは予選Q1突破を目指した。
午後の公式予選では、さらに気温と路面温度が上昇したなかでスタート。Q1Aグループでトップ通過を果たした宮田は、自身初のポールポジションを目指して、Q2ではさらに攻める走りを披露し、1分05秒499を記録。結果は、トップとは0.031秒差の2位に終わるものの、翌日の決勝レースで優勝を狙えるポジションを手にした。
アレジが出走したQ1Bグループは、Aグループで発生したアクシデントに伴うバリア補修のため、20分遅れてセッションがスタート。アグレッシブな走りをみせるも、1分06秒920でグループ8番手となりQ1敗退。16番グリッドから挽回を目指す。
Driver | Car No. | Q1 | Q2 |
ジュリアーノ アレジ | 36 | P16(B Gr.)/1’06.920 | ー |
宮田 莉朋 | 37 | P2(A Gr.)/1’05.926 | P2/1’05.499 |
予選:ドライバー・エンジニアコメント
ジュリアーノ アレジ
36号車ドライバー
思い描いた感じにならず、
残念な1日になりました。
バランスとフィーリング的に、ちゃんとアタックができなかった感じでした。コーナリングスピードとかブレーキとか、僕が思い描いたように出来ませんでした。決勝は良いスタートを決められれば、前に行けると思うので、そこに集中したいです。
宮田 莉朋
37号車ドライバー
僅差の予選2位でしたけど、
決勝を考えると良い位置です。
フリー走行の時から、乗っている感覚としてはそれほど手応えはなくて、自分の中では「なぜトップなのだろう?」という感じでした。僅差の2位でしたが、鈴鹿大会以降、予選では良い流れを掴めていなかった中で、今回は良い位置からスタートできるので、良かったかなと思います。
大立 健太
36号車レースエンジニア
周りの状況を見ながら、
持ち込みセットを変えてきた。
今回に関しては、周りの状況を見ながら持ち込みのセッティングを変えてきました。そこから比較的うまく進んでいたのかなと思っていましたので、予選に対しても大きく何かを変えることはせずに臨みましたが、いざフタを開けると、不思議とタイムが出なかった感じです。
小枝 正樹
37号車レースエンジニア
莉朋は満足していないだろうが、
速さはあったと思います。
彼のイメージの中で、おそらくSF19の頃の感覚があったと思うので、速さを出していくにあたって、まだまだ詰めなければいけないというところがありました。完璧ではなかった部分もあったかもしれませんが、それでも速さはあったのかなと思います。
決勝:レース内容
追い抜くチャンスを一撃で決めた宮田が、
ライバルを22秒引き離し、今季2勝目。
アレジは1周目の接触でマシンにダメージ。
悔しいリタイアに終わる。
決勝日も朝から晴天となり、気温30℃を超える真夏日となったが、スタート時刻が迫るにつれて曇り空となり、気温と路面温度が幾分か落ち着いたなかで、51周の決勝レースが始まった。
2番グリッドの宮田は、今シーズン一番と言っても良いほどの好ダッシュを決め、ポジションを守って1コーナーを通過した。一方、16番グリッドからスタートしたアレジは、スタート直後のS字コーナーでの混戦の中で、右側のタイヤがコース外にはみ出てスピン。他車と接触を喫した。その際マシンにダメージを受け、レース続行は不可能となった。
宮田は、序盤からトップの車両との差を詰めていき、12周目のメインストレートでオーバーテイクシステムを駆使して、ライバルを抜き去った。17周目にピットに入ると、チームも迅速にタイヤ交換を行いコースに復帰。最後まで安定したペースを保ち続け、最終的に2番手のライバルに対して22.7秒もの大差をつけて、今季2勝目を飾った。これで宮田は、75ポイントに伸ばし、ドライバーズランキング首位に浮上した。
Driver | Car No. | Race / Fastest Lap |
ジュリアーノ アレジ | 36 | –/1’58.957 |
宮田 莉朋 | 37 | P1/1’08.648 |
決勝:ドライバー・エンジニアコメント
ジュリアーノ アレジ
36号車ドライバー
走るスペースがなくなってスピン。
どうすることも出来なかった。
スタートがうまく決まって、ポジションを上げていこうと頑張りましたが、S字コーナーに入るところで、自分が走るスペースがなくなって、タイヤが芝生に乗ってスピン状態になりました。そこに他の車両が接触して、どうすることもできませんでした。本当に残念です。
宮田 莉朋
37号車ドライバー
今季2勝目でホッとしています。
完璧な作業をしてくれたチームに感謝。
2勝目を挙げることができてホッとしています。スタートをしっかり決めることができたのが大きかったです。その後はチームと決めたプランを遂行することに集中しました。やはり今回は大湯選手を追い抜けたことが分岐点だったと思います。ピット作業も完璧にこなしてくれて、チームのみんなに感謝しています。
大立 健太
36号車レースエンジニア
レースは残念な結果になりましたが、
今週末は収穫もありました。
1周目に接触があってリタイアという、残念な結果になりました。今までは土曜日のフリー走行でセットアップに悩むところはありましたけど、今回はスムーズに進んでいった感じはあったので、それはひとつ収穫ではありました。その辺をしっかりと分析して、次戦に臨みたいです。
小枝 正樹
37号車レースエンジニア
クルマのベースが良い状態なので、
後半戦の武器にできるかなと思う。
勝てた要因はたくさんあって、まずはスタートがしっかり決まったこと、大湯選手を抜けたこと、ピットのタイミングもうまくいきました。加えて、後半は莉朋が良いペースで走ってくれました。比較的良いところにクルマのベースがあるので、これを後半戦も武器にできるかなと思います。
舘 信秀
チーム監督
今回の莉朋は完璧でした。何の不安もなかったし、レースが始まる前から「今日は勝つだろうな」と思うくらい、フリープラクティスから予選、決勝日の朝の走行も良かったです。ここまで全てが上手くいくことは、そうそうないことなので嬉しいです。
ジュリアーノに関しては、接触の状況はこれから把握することになりますが、残念な結果になりました。
今、SUPER GTでも36号車がランキングトップですし、スーパーフォーミュラも莉朋が首位に立って、この調子でいいですね。スーパーフォーミュラ・ライツも皆に頑張ってもらって、今年は3カテゴリー制覇を狙って、後半戦も頑張ります。引き続き、たくさんの応援をよろしくお願いいたします。