SUPER FORMULA LIGHTS #35 第13/14/15戦 レースレポート

開催サーキット モビリティリゾートもてぎ レーシングコース(4.801 km)
日時 8月20日(金) 8月20-21日(土-日)
来場者 2,800人 2,800/4,800人
天候 曇り・ドライ 雨・ウエット-曇り・ドライ-晴・ドライ
気温 29-29℃ 27-27℃ ・ 28-29℃ ・ 31-30℃
路面温度 39-41℃ 29-29℃ ・ 35-38℃ ・ 41-40℃

予選:レース内容

2022年シーズンのSUPER FORMULA LIGHTSも終盤戦に突入している。今回のもてぎでの3戦と岡山国際サーキットの3戦で終了となる。現在のドライバーランキングトップは37号車の小高一斗。38号車の平良 響が3位、35号車の野中誠太が4位。そして古谷悠河が6位につけている。木曜日の練習走行からライバルに上位を占められる厳しい状況だったが、予選を迎えて小高が第13戦のセカンドポジションをゲットし、決勝に向けて期待の持てる状況となってきた。そして、平良が第14戦のセカンドポジションを得て、こちらも自身2勝目に向けての可能性が出てきている。野中は、SUPER GTテストの際に、クラッシュして腰を痛め、痛みを抱えながらの走行となっているが、それでも両レースを5番手ポジションからスタートする。古谷は7番手、6番手からスタートを切り、上位フィニッシュを目指す。

●コンディションは、例年よりも気温、路面温度ともに低い状況だった。
●予選中に記録されたベストタイムによって第13戦、セカンドベストタイムによって第14戦のスターティンググリッドを決する。第15戦のグリッドは、第13戦の決勝結果によって決定される。
●各マシンは、1セット目のタイヤで1分45秒台のタイムをマーク。路面のラバーグリップが増せば、当然タイムアップが期待できる。
●TEAMトムスの4台も順調にタイムアップし、上位争いに加わった。
●小高がコースインして4周目に1分44秒451を記録。これでフロントローグリッドをゲット。翌周もアタックをしたが、45秒台に留まってしまった。
●野中、平良、古谷も44秒台に突入したものの、ベストタイムは、5、6、7番手とグリッドを分けた。
●4人の内、唯一2周連続して44秒台のタイムをマークした平良は、セカンドベストタイムが2番手となり、第14戦のフロントローを獲得してスタートすることとなった。

DriverCar No.Qualifying for 13Qualifying for 14
野中 誠太35P5 1’44.881P5 1’45.070

予選:ドライバー・エンジニアコメント

野中 誠太

35号車ドライバー

もてぎに入る前には、腰、背中の調子は良くなり、問題ないと思っていたのですが、練習走行でダウンヒルストレート先の90度コーナーのハードブレキングで激痛が走り、今日も痛みを感じながら、なんとか走っている状況です。1セット目のタイヤでは、あくまでマシンのバランスをチェックして2セット目に集中しました。セッティングは変えずにアタックをしたのですが、思ったほどタイムアップできず、ベストもセカンドベストも5番手。前日の練習走行で良いセットが見つかって、それを一歩前進させたのですが、うまくいきませんでしたね。スタートでなんとか順位アップして、体が痛くても最後まで走り切ることを目標にしています。

山田 淳

監督

ドライバーランキングトップの小高は、いつものように金曜日まではタイムが伸び悩み、土曜日の予選でシャキっとするパターンで、第13戦のポールは獲得できませんでしたが2番手。セカンドベストはミスしてしまったようで残念。第14戦は、平良が44秒台を連発できた結果、セカンドポジションをゲットできました。野中は背中、腰の痛みを抱えながらよく頑張りました。古谷ともども決勝で順位アップをして欲しいと考えています。この3連戦でTOM’Sチーム3勝の可能性もあると思うので、それを目標としています。

決勝:レース内容

予選時の曇り空から一転、午後からは雨が降り始め、第13戦はウエットコンディションとなった。セカンドポジションスタートの小高一斗は、完璧なスタートからトップに立つと、1周目から大きなリードでホームストレートに帰ってきた。誰も小高のペースには追いつけず、毎周ごとに2位とのギャップは広がり、終わってみれば約40秒の大差で7勝目。ポイントリーダーのパフォーマンスを遺憾なく発揮した。第14戦で今度は平良 響が2番手グリッドからトップに立ち、2位との差を開いて快走。野中誠太は、5番手から一気に2位へポジションアップ。TOM’Sが1-2でコントロールラインを切った。第15戦は第13戦を制した小高がポールからスタートしたが、1周目に2位へポジションを下げてそのままフィニッシュ。確実にポイントを加算してランキングトップを堅持した。これでチャンピオン獲得へ向けて一歩前進。古谷悠河は第15戦で今大会初の3位表彰台を獲得した。

第1レース

●ウエットレースとなった第13戦で、小高はスタートでトップに立ち、圧倒的ハイペースでトップを快走して今季7勝目を記録した。
●小高のラップタイムは最大2秒以上離す周もあり、優勝にプラスしてファステストラップを記録した。

第2レース

●第14戦のセカンドグリッドからスタートを切った平良は、得意のスタートでトップに立った。5番手スタートの野中も抜群のスタートを決め、1コーナーの競り合いでもしっかりとラインをキープして2位にポジションアップ。TOM’S1-2体制でのフィニッシュとなった。
●平良は第3戦に続いて自己2勝目をマークした。
●第14戦で7番手からスタートを切った小高は、1周目に4位まで順位アップ。3番手争いを演じその差1秒以内で追い立てたが、パッシングには至らず、TOM’S表彰台独占は達成できなかった。4位小高、5位に古谷がフィニッシュした。

第3レース

●最終レース第15戦では、ポールポジションスタートの小高がスタートでトップに立つが、コース後半のS字コーナーで果敢に競り合いを挑んできた木村偉織選手と並走した。接触も起こりそうな状況の中で、小高は最悪の事態というリスクを回避して木村選手の先行を許して2位でフィニッシュ。古谷は4番手からポジションアップし3位でフィニッシュした。

DriverCar No.Rd.13 / Fastest LapRd.14 / Fastest LapRd.15 / Fastest Lap
野中 誠太35P9 2’05.574P2 1’46.010P8 1’46.965

決勝:ドライバー・エンジニアコメント

野中 誠太

35号車ドライバー

体調は予選以降だんだんと快方に向かい、走行中に痛みを感じることも無くなりました。第14戦で2位に入れたのは、スタートで一つ前に出られて、前の2台が何やらガチャガチャしていたので、それを冷静に見つつ、2台が接触で脱落したので2位へという展開でした。その後は平良選手をひたすら追いかけることに集中したのですが、追いつくことができませんでした。ペース的には悪くはなかったと思いますが、勝てなくても色々なトライをしつつフィニッシュ。不完全燃焼の大会に終わりました。最終となる岡山大会では、体調を万全にして開幕戦以来の優勝を目指したいと思っています。

山田 淳

監督

各レースでTOM’Sのドライバーが表彰台に立ち、優勝2、2位2、そして3位1という結果でした。優勝に関しては、小高も平良もスタートでトップに立ってそのまま優勝するという展開でした。小高のウエットレースでのハイペースは20周レースで後続を40秒も引き離すという素晴らしいものでした。平良は、「スタートでトップに立ちます」という有言実行。平良に続いて野中も2位と頑張りました。そして古谷も3位になり確実に成長をしています。第15戦では小高がトップから2位になっていますが、競り合う状況で接触を避けて、ポイント獲得をチョイスした結果でした。勝てなかった悔しさは残りますが、チャンピオンを目指すためにはクレバーな判断でした。

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