SUPER GT 2023 第7戦 レースレポート

予選:12位 決勝:1位
開催
サーキット
オートポリス(大分県日田市)
日時 10月14日(土) 10月15日(日)
来場者 6,500人 13,500人
天候 曇り 晴れ
気温 18℃ 17℃
路面温度 25℃ 20℃

予選:レース内容

上位グリッド獲得を目指すも、
アタック中に不運があり
悔しい12番手に終わる。

 いよいよ終盤戦に突入した2023年シーズンのSUPER GT。今回のRound7は、サクセスウェイトが1ポイントあたり1kgに半減されるため、36号車は49kgを搭載してレースに臨む。中盤戦は燃料リストリクターの制限があるなかで戦い続けてきたこともあり、予選ではQ2に進むのが難しい状況にあったが、今回はその制限もなくなったことで、上位グリッドを目指して両ドライバーをはじめチーム全員が意気込んでいた。
 14日(土)午前の公式練習では、順調な走りをみせて6番手タイムを記録した。午後の予選では坪井がQ1を担当。上位8台以内を目指して好ペースでコース前半セクションを駆け抜けたが、上り坂が多い後半区間で、ウォームアップ中の他車が出現したことでペースが乱れる形となり、坪井は全力を尽くすも1分32秒892で12番手に終わった。仮にスムーズにアタックができていればQ2進出のタイムを出せるペースだっただけに、マシンを降りた坪井は、いつになく悔しい表情をみせていた。

DriverQ1Q2
坪井 翔P12/1’32.892
宮田 莉朋

予選:ドライバー・エンジニアコメント

坪井 翔

36号車ドライバー

決勝では順位を上げて
ポイントリーダーに立ちたい。

セクター3に入ったところで、ウォームアップ中の車両に引っかかりました。それがなければQ1は通過できたと思います。まさか敗退するとは思っていなかったですし、ライバルの3号車よりも後ろの順位なので、色々と残念な予選になりました。

宮田 莉朋

36号車ドライバー

フラストレーションが
溜まった予選内容でした。

今回は49kgのウェイトを積んでいますが、このコースはウェイト感度がかなり大きいなと感じています。決勝も抜きづらいと思いますし、12番手からトップを狙うのは簡単ではないですが、オートポリスが舞台なので、何が起こるか分からないですし、優勝を目指してプッシュするだけです。

吉武 聡

レースエンジニア

予選は微妙な結果でしたが、
決勝は攻めます!

アタック中に他車に引っかかってQ1敗退となりましたが、クルマの仕上がりとしては、もう少しやれることがあったかなという感じでした。ただ、決勝は別物ですし、そこに焦点を当てたタイヤを選んできています。決勝でのペースの良さは揺るがないと思っているので、攻めていきます!

伊藤 大輔

チーム監督

Q2に行ける雰囲気はあったので、
もったいない予選になりました。

予選Q1では最終セクションで前を走る車両に引っかかって、0.4秒くらいのタイムロスがありました。そこがもったいなかったです。オートポリスはタイヤに厳しいと言われているサーキットなので、決勝については始まってみないと分からない部分もあります。冷静に周りを見ながら、少しずつ前に行きたいと思います。

決勝:レース内容

12番グリッドから渾身の追い上げ!
ライバルたちを次々と追い抜き、
大逆転で今季2勝目を飾る!

 決勝日を迎えたオートポリスは、晴れてはいるものの風が冷たく、路面温度も20℃と、予想よりも低温のなかでレースが進んだ。12番グリッドからスタートした36号車は坪井がスタートを担当。1周目の混戦時に他車と接触があり、ノーズの先端部分が一部破損したが、幸いレース続行に支障はなかった。10周目を過ぎたあたりから1回目のピットストップを行うライバルが多いなか、36号車は安定したペースで周回を重ね、全体の3分の1を超えた34周目にピットイン。宮田にドライバー交代した。
 ピットアウト直後は11番手だったが、そこから次々と前を走るライバルを追い抜き、7番手に浮上。65周目に2度目のピット作業を済ませると、優勝に向けてさらに順位を上げていった。70周目に3番手まで浮上すると、チャンピオンを争う3号車、16号車を何周にも渡る接戦の末にオーバーテイク。残り10周でトップに立ち、今季2勝目を飾った。これで合計69ポイントとなり、ランキング首位で11月のRound8最終戦もてぎ大会に臨む。

Driver Race Result Fastest Lap
坪井 翔 P1 1’37.844
宮田 莉朋 1’36.584

決勝:ドライバー・エンジニアコメント

坪井 翔

36号車ドライバー

表彰台まで行ければ、
御の字かなと思っていた。

最初に少し接触があって、フロントカウルがちょっと壊れましたが、走りには影響がなかったのでそのままいきました。すごくペースが良いのはわかっていたので、落ち着いて、しっかりタイヤをマネージメントして、1スティント目を引っ張ることができました。

宮田 莉朋

36号車ドライバー

心の中で「絶対に勝つ」と
思ってレースに臨みました。

昨年も最後尾から追い上げるレースをしていたので、坪井選手が7台抜いてくれば、計算上では勝てると思っていました。昨日の予選での悔しさもあって『絶対にやり返す』と決めていました。それが実現できて嬉しいです。ピット作業を完璧にこなしてくれたチームスタッフ、応援してくださっているTGRやスポンサーの皆さんに感謝しています。

吉武 聡

レースエンジニア

宮田選手がプッシュできたのも、
坪井選手が頑張ったおかげです。

まさか12位から1位までいくとは思っていませんでした。思いのほか、周りが早い段階でピットに入って、僕たちにとってはラッキーな展開でした。絶対に後半が辛くなることは分かっていたので、最初に全体の3分の1までは行きたかった。そこをクリアできたことが大きかったです。

伊藤 大輔

チーム監督

ランキング首位ですが、
気を引き締めて次に臨みたい。

面白いレースでしたね。予選が終わった後に「表彰台には上がりたいね」と話してはいましたけど、決勝ではタイヤがどこまで保つか分かりませんでした。幸いにも我々の選んだタイヤが良く機能してくれたので、自分たちのペースで作戦を立てられました。今回のクルマは決して悪い状態ではなかったですが完璧ではありませんでした。土曜日の結果を踏まえて、決勝に向けてうまくステップアップできたことが大きかったです。

舘 信秀

総監督

12番手からのスタートだと優勝は難しいかと思っていましたが、あの2人は本当に良いドライバーになりました。
予選ではアタック中に他車に引っかかった影響もありましたが、Q1敗退は意外でした。でも、全ては決勝での追い上げと優勝を飾れたことで、予選の悔しさがリセットされました。本当に出来過ぎな結果でした。
最終戦で優勝して、チャンピオンを決めることができたら気持ち良いですね。
次戦もたくさんの応援をよろしくお願いいたします。

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